使い古されて汚れてしまったアンティークなものたち。しかしその汚れやくすみが味を出し、自然な風合いがナチュラルな庭や部屋によく似合います。アンティーク風な加工ができる塗料が多種多様に販売されていますが、特殊な塗料がなくても、アクリル絵の具だけでそれに近いものを作ることができますよ。
アクリル絵の具とは
アクリル絵の具とは近代的な企業が石油化学の発達によって生産することが可能になった「絵具」である。厚塗りなど油彩絵具の表現力と、水洗いが可能な水彩絵具の扱いやすさを兼ね備え、アクリルガッシュでは水彩ガッシュの代用品ともなる。
Wikipedia より引用
アクリル絵の具はアクリル樹脂を用いた塗料のこと。今や100円ショップでも販売されており、DIYや工作には欠かせない材料の一つです。水性絵の具などに比べると耐久性が強く、初心者の方でも扱いやすい塗料です。紙だけではなく木や金属などに塗装することもできますよ。
私が長年愛用しているのは「リキテックス」と言うメーカーのアクリル絵の具。発色が良く色がきれいでとても気に入っています。色数も多いので、もうちょっと増やしていこうかと思っているところです。レジンの色付けなんかにも良いかもしれませんね。
1. 下塗りをする
では、アクリル絵の具を使ったアンティーク風塗装をしていきます。
まずは素材に、下地になる色を塗っていきます。上の色のかすれた部分から見える色となるので、茶色や紺色などの暗くて濃い色がお勧めです。上の色との差がはっきりとしていると、より古びた感じが出せますよ。ムラのないよう均一に塗装します。
2. 上塗りする
下塗りが乾いたら、次はベースとなる色を下塗りの上から塗っていきます。今回は下地の色と差が出て分かりやすいよう、淡い緑を作って塗っていきました。
この時しっかりと隙間なく塗ってしまうのではなく、所々かすれて下に塗った色が見えるように塗っていくと、ペンキがはがれてしまったようなシャビー感を出すことができます。筆を立てながら絵の具をつけ過ぎないように塗装すれば、いい感じにかすれます。
3. 角を汚す
全体的に塗り終わったら、長年使用してきたような汚れを出していきます。角を中心に特に汚れそうな場所を、スポンジを使って汚していきます。
ベタベタと塗ってしまうとただ汚くなってしまうので、少量の絵の具を取り、別の紙でかすれる程に絵の具を落としてから、少なめの絵の具でポンポンとちょっとずつ叩いて塗っていきましょう。ここでは、茶色や黒の濃い色を使用します。
4. 全体を汚す
角と同様に、全体的にもバランスを見ながらスポンジや筆を使って汚していきます。絵の具を付け過ぎると茶色が濃く汚らしくなってしまうので注意。付け過ぎてしまった場所は再びベースの色で塗り直し、乾いたら上からもう一度汚れをつけていきます。
5. 完成
そんな感じに修正しながら、自分の気に入った汚れ具合になったら完成です。
ミルクペイントやダイソーから販売されている、「アンティークメディウム」や「クラッキングメディム」などを使えば更にアンティーク感を出すことが出来ますが、そういったものがなくても、アクリル絵の具だけでアンティーク風やシャビー風に見せることはできますよ。誰でも簡単にできる塗装方法です。
アクリル絵の具で作るアンティーク
今回は端材で試してみましたが、DIYで作ったものにもこの方法はよく使っています。また、買ってきた雑貨やインテリアをアンティーク風にしたいと言う時にも使えますよ。
アンティーク絵の具は使い勝手が良く何かと便利なので、よく使う色だけでも1つ持っておくと良いかと思います。