ホームセンターで木材を買おうと思うと、種類が多過ぎて迷ってしまう…。DIYをしている人なら少なからずそんな経験をしたことがあると思います。木の種類によってそれぞれ特徴があるので、適材適所に使い分けてみてはいかがですか?
DIYでは定番の扱いやすいSPF材
どこのホームセンターにも必ず置いてあるSPF材。1×4の6Fの長さで200円ほどで買えてしまう安さが魅力。入手しやすいので、初心者の方にもおすすめの木材です。私もよくDIYに使用しています。
そもそもSPF材とはなんぞやと言う話ですが、これはSpruce(えぞ松)・Pine(松)・Fir(モミの木)の3種の頭文字を取ったもの。主にアメリカやカナダなどが原産のこの3つの針葉樹を混合して作った木材のことを言います。
ホームセンターでは針葉樹が多く販売されており、軽くて柔らかいのが特徴です。そのため加工性が優れているので、扱いやすい木材として人気があります。
SPF材を使うメリット・デメリット
SPF材のメリットは安価なこと・軽くて柔らかく加工しやすいことに加え、研磨加工されて販売されていることが多いことや、ツーバイ材で一番使われている木材なので、全国どこのホームセンターでも必ず手に入ることなどがあります。
しかし逆にデメリットもあり、耐水性・耐久性・シロアリにも弱く、外で使用するのには向いていません。安くて手が出しやすい木材ですが、屋外で使うのならば、ペンキや防腐剤を重ね塗りして使わなければならないと言う手間もあります。私も以前SPF材を使ってウッドフェンスを作りましたが、長持ちさせるために防虫防腐剤をしっかり塗り込みました。
また、似たもので安価なホワイトウッドと言う木材がありますが、SPF材が北米やカナダ産なのに対し、ホワイトウッドは北欧が原産のものです。こちらも研磨加工されており白くてきれいな木材ですが、強度が弱く、SPF材と同じく屋外で使うには向いていません。
屋外に向いている木材の種類
屋外で使用するとなると、長年雨風にさらされる厳しい環境に絶えなければなりません。DIYはあくまでも趣味なので、高級木材を使う必要はありませんが、作ってもすぐに腐ってしまったら作る意味がなくなってしまいます。そこで、屋外に向いている木材をご紹介します。
まずは米杉と呼ばれる「ウェスタンレッドシダー」。杉と言いますがヒノキの仲間。耐久性が強く、木自体に防虫防腐効果が最初から備わっているので、防腐剤を塗る必要もありません。軽く加工もしやすいため、誰でも扱いやすい木材です。ウッドデッキなどによく使われています。
そして「SPF ACQ材(高耐久防腐注入材)」。通常のSPF材に防腐剤を塗装したもので、少し緑がかった色をしている木材です。レッドシダーなどの耐水性、耐腐性に優れた木材に比べれば強度は劣りますが、最初から防腐剤を注入されているため、普通のSPF材よりは耐久性が上がります。
最後は「ウリン(アイアンウッド)」。非常に硬く、耐久性抜群の木材と言われています。超硬質なため加工はしにくいですが、長年屋外で使用していても腐らないと言われています。イタウバなどの木材と共に人気があります。ウェスタンレッドシダー、SPF材、ホワイトウッドなどが針葉樹なのに対し、ウリンやイタウバは広葉樹。耐久性が良い反面、値段が高いのがネック。
屋内に向いている木材の種類
防虫や防水に弱く、屋外に向いていない木材は屋外で使った方が良いですね。
100円均一でも販売されているMDFや桐製の板は、安くて軽く加工もしやすいのでDIYにとても向いていますが、水に弱いので室内向きの木材と言えます。また、SPF材も防腐剤を塗らないのであれば、室内で使った方が良いですね。
他にもある木材の種類
DIYでは、安いSPFやホワイトウッドを使うことが多いと思いますが、他にも木材の種類は豊富。
古くから日本建築に使われてきたスギの木は、軽くて柔らかく加工がしやすいのが特徴。建材としても使われているだけあって、シロアリにも強いと言われています。高級な木もありますが、研磨仕上げがされていないものだと安く購入できるものもあります。こちらもDIYではよく使われる木材の一つですね。
マツ(パイン)は、強度が強く家具などによく使われる木材ですね。SPF材などに入っているパインやベイマツなども同じような性質を持っています。インテリアとして人気があるだけあり、温かみのある木材です。
木材の種類を知ってDIYを更に楽しく!
ホームセンターに足を伸ばせば様々な木材が販売されていますが、少しでも木材の特性を知っておけば、何か物を作る時にきっと役に立つことでしょう。せっかく作るのであれば、長持ちさせたいですもんね。知識があれば、どの木材を使おうかと考える時や設計する時に、より楽しくなりますよ。