100円ショップで買ったプラスチック製の鉢を塗装して、ちょっと高級で光沢のある、マホガニーな木製風の鉢に変えてみました。木目塗装の方法を覚えれば、身近なものを簡単に木製風のものに変えることができるのです。
1. 表面をやすりがけ
使用したのは100円ショップの小さなプラスチック製の植木鉢。このまま塗装すると塗料が剥離しやすいので、まずはサンドペーパーを使って表面を削ってザラザラにします。この下処理をすることによって、塗料が剥がれにくくなるのです。特にプラスチックへの塗装の時は、必ず一番にしなければならない作業です。
2. プライマーで下地処理
全体を荒らすことができたら、素材に塗料を付きやすくするための下地材(プライマー)を塗装します。私が使っているのはミッチャクロン。金属、樹脂、ステンレス、プラスチックなど、幅広い種類の素材に対応しているので、これ一つ持っておけばかなり便利。
3. ゴールドで下塗り
木の色を使って塗装する前に、下地となる色をラッカースプレーやアクリルスプレーを使って塗装します。木目塗装の下塗りは、黄色やオレンジを使うことが定番なのですが、今回はキラキラした感じを残したかったのでゴールドで塗装しました。あくまでも下塗りなので厚塗りはしません。私は2度重ね塗りしました。
4. サンドペーパーで磨く
下塗りのゴールドが完全に乾いたところで、2000番の細かいサンドペーパーを使って表面を磨きます。STEP1で行った表面を荒らすのとは違い、塗料が厚くなってしまったところやダマになってしまったところを削って磨きます。
5. スポンジで木目を描く
以前一度木目塗装について描いた時は、筆を使って木目を一本一本描いていくやり方を紹介しました。今回は筆ではなくスポンジを使います。このスポンジはセリアのエイジング加工用のスポンジで、表面が粗くザラザラしています。そのため絵の具をつけてスーッと伸ばすと、太さの違う線を一度に描くことができるのです。これが木目(柾目)を作ります。
鉢をぐるっと一周このやり方で線を描きます。使ったのはアクリル絵の具の黒と茶を混ぜたもの。黒だと濃すぎて線だけ目立ってしまったので、少し茶色で柔らかくしました。
6. 木目の太さに強弱をつける
全体に線が描けたら、線が足りない部分などを修正してください。また、太い線や細い線を入れ、強弱をはっきりつけた方が木目っぽくなります。後から太い線を何本か足したりするのも良いと思います。
7. 木目完成
ゴールドの上に線だけ描いてあると、本当にこれで木目になるのだろうかと不安になるかもしれませんが、この上からニスを塗るとちゃんと木目っぽくなるので、安心して大胆に描きましょう。初めて木目塗装をした時に完成が恐くて控えめに描いたら、出来上がった後にもっと線を入れておけば良かったと後悔しました…。
8. ウレタンニスで色付け
ここまでできたら上塗りします。使ったのはウレタンニススプレーのマホガニー色。ニス塗りは意外と難しく、ムラになりやすく垂れやすいので、少しずつ塗っていかなければなりません。薄く塗っては2~3時間乾かし、また薄く塗っては2~3時間乾かし……これを繰り返して色をつけていきます。待ち時間が多く根気のいる作業なのです。
1度に厚塗りすると必ず垂れてきて全てが水の泡になるので、最初は色が付くか付かないかぐらい薄くから塗りましょう!厚塗り厳禁!
9. ニス3度塗り
ご自身のお好みのの色の濃さになるまで塗り続けます。私は塗って乾かしてを三度繰り返してこの色になりました。
注意点としては、濃い方が良いからと言ってどんどん濃くしていくと、せっかく描いた木目の線が見えなくなってしまいます。多くても4度塗りぐらいが限界かなと思います。
濃くしたい場合は線の色も真っ黒で濃くしておくと、マホガニーを濃くしても線が消えにくいのではないでしょうか。
10. クリヤニスで仕上げ
最後にクリヤのニス(光沢あり)を吹き付けてツヤツヤに仕上げました。木工品などの仕上げでもニスを使うとツヤがでるだけでなく、防腐・防湿・防虫・防カビなどの効果もあり、塗装面の保護の役割もしてくれます。ツヤを出したくないものにはツヤなしもあるので、仕上げに塗ると作ったものが長持ちしますよ。
室内用の雑貨にも
高級なマホガニー風な雑貨は、ガーデン用だけではなくインテリアとしてもおすすめ。アンティークな部屋にもよく合いますね。違った素材のものに見せる塗装方法フォーフィニッシュは、その場から浮いてしまっている雑貨や、模様替えしたら合わなくなった家具などに使うことができますよ。
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