バラを選ぶ上で大切なのは、見た目の美しさだけではありません。丈夫で育てやすいと言うことも、特に初めて育てるのであれば重要になってきます。そこで今回は、初心者向けの強い品種をご紹介します。その中でも、我が家で育てているたくさん花を咲かせる品種を選んでみました。
【1】レッドレオナルドダヴィンチ
美しさに加え、優れた耐寒性・耐病害虫性などを持つバラだけに与えられる、ドイツのADR(バラの新品種認証システム)を2005年に受賞しており、育てやすいバラとしても人気があるレッドレオナルドダビンチ。
ピンクのつるバラ「レオナルドダビンチ」と名前が似ていますが、枝分かれではなく、交配関係もない別の品種だそうです。
花弁はカップ咲きでクラシカルな形。ぎっしり詰まった花びらはしっかりしており、大変花持ちが良いのが特徴。最後まで形を崩すことなく美しく咲いてくれますよ。
我が家の中でも特に花付きの良い品種で、次から次へとどんどん花を咲かせてくれます。
他のバラが終わってもまだまだ花を咲かせており、四季咲き性も強く、たくましくて美しいバラですね。
【2】ホーム&ガーデン
薄いピンク色で、オールドローズのような姿の可愛い品種、ホーム&ガーデン。
特に咲き始めが可愛く、クシュクシュしたロゼット咲きの花弁が開いてくる姿はとても可憐。
このバラの特徴は、とにかくよく花を付け、四季咲き性に優れているのでどんどん花を付けると言うこと。
気候が合えば房咲きになってどんな季節でも花を付けます。ですので、秋バラもたくさん楽しむことができます。
優しげな姿とは反対に強健種でもあり、バラ初心者の方でも育てやすいことでしょう。
【3】ニコル
白い花弁にはっきりとしたピンクの覆輪(縁取り)が入る色合いが特徴のニコル。咲き始めは淡く、咲き進むとピンク色が広がっていきます。
花は中輪で色も鮮やかなため、他のバラと一緒に植えても一際目立つ存在になります。存在感抜群のバラですよ。
私はニコルとよく似ているストロベリーアイスも育てているのですけど、実はニコルの親に当たります。だから色彩がよく似ているのですね。
耐病性があり強健で樹勢も強いため、とても育てやすい品種です。地植えでも鉢植えでも育てることができますよ。
【4】しのぶれど
しっとり落ち着いてどこか和を感じる上品な紫バラ、しのぶれど。日本生まれのバラです。
淡い藤色が特徴的で、日本国産だけあり、奥ゆかしさを感じられる青系のバラですね。
青系(紫系)のバラは弱いものが多く、しのぶれども強健種と言われるものと比較すると、それほどではありません。
ですが、我が家ではひと枝に4~5輪の大輪の花を咲かせ、満開になると株全体を覆うほど咲き誇りますよ。
しっかりと肥料を与えたり消毒などを行えば、それに伴い美しく花を咲かせてくれるバラでしょう。
【5】アイスバーグ
アイスバーグは木立ち性のものとつる性のものがあり、どちらも強く育てやすい品種です。
1983年には世界バラ会議でも殿堂入りしていますし、トゲが少なく枝がしなやかで誘引しやすい。まさに初心者おすすめの名花ですね。
満開に咲き誇ると、まさに雪が降り積もったような、透明感のある純白の絶景が生まれます。
我が家ではもう10年ほど育てていますが、今でも毎年たくさんの花を咲かせてくれていますよ。
つるアイスバーグも育てており、こちらも遠くからでもよく目立つほど花付きが良く、おすすめです。
【6】ブルーフォーユー
ひと枝からいくつもの花が房になって咲く、フロリバンダ系の豪華なバラ、ブルーフォーユー。
育てるのが難しいと言われるブルー系統のバラですが、このブルーフォーユーは耐病性に優れ、初心者向けで育てやすい品種です。
何より、この落ち着いた藤色のような色合いが美しく、気温によって色が濃くなったり薄くなったり変化するんですよ。
我が家では西日が当たる場所で他の植物の陰になることもある場所で育てているのですが、毎年数え切れないほどのたくさんの花を咲かせてくれます。
バラを見に来てくれた方たちは、皆さんこのバラを褒めてくれることが多いですね。
【7】クロード・モネ
フランスにあるデルバール社の、画家の名を冠したペインターシリーズの、クロード・モネ。
デルバール社では、初心者でも育てやすいようにと、耐病性に優れた強健種の育種にも力を入れているため、非常に丈夫なものが多いのが特徴です。
ただ強いだけではなく、もちろん美しい見た目も世界中で愛される要因で、クロード・モネは、淡いピンクの中にオレンジイエローの絞りが入る独特の色合いをしています。
絞りバラは苦手……と言う方も、この繊細な絞りバラには魅了されるのではないでしょうか。
花色、花形、花付きの良さはどれも文句なしで、更に2013年の国際香りのばら新品種コンクールでも受賞しているほど、香りも抜群ですよ。
【8】マリアテレジア
フワフワとしたクォーターロゼット咲きと柔らかいアンティークな色合いが優雅なマリア・テレジア。
中心部に向かって花弁がウェーブがかっており、上品で上エレガントな印象を受けます。
香りはありませんが、花持ち、花付きも良い上に、病気や害虫に強い強健種です。
私が育てているマリアテレジアは、2年ほどはあまり伸びず花付きも良くなかったけれど、3年目からは一気に成長し、このかわいい花をたくさん咲かせてくれるようになりました。
【9】マチルダ
白地に淡いピンクの覆輪(縁取り)が入る花弁は咲き進むとだんだんと白に近くなり、色の変化を楽しめる品種です。絶妙な花色がとても美しい!
花弁がウェーブがかっており、まるでヒラヒラと舞う妖精のようですね。
フロリバンダローズなので一枝に5輪ほどの房咲きになるため、花付きが良く株を覆うようにたくさんの花を咲かせますよ。
花は多いですがまとまりがある樹形なので、狭い場所や鉢植えでも育てやすい品種です。
我が家でも狭い花壇に植えていますが、毎年とても花付き良く華やかに咲いてくれるので楽しみにしています。
数々のコンクールでも賞を獲得しており、大変人気の高いバラとも言えるでしょう。
まとめ
初めてバラを育てたいと思っても、何から育てたらいいか分からないと言うこともあると思います。
そんな時は、まずは丈夫なものを選んでみると良いかも。バラは病気に弱いもの、育てにくいものなども結構ありますからね。
そしてせっかくならば、花付きが良いものがおすすめです。花束のようにたくさんの花を一斉に咲かせる姿は圧巻ですから。
ぜひ、バラを楽しんでくださいね!