まるで真っ赤に燃え盛るような鮮やかな花色に、特徴的な形をしたケイトウの花。フワフワとした独特な見た目は、1度見たら忘れられません。今回は、秋の花壇や寄せ植えを彩るケイトウについて見ていくことにします。
ケイトウって?
ケイトウは、ヒユ科・ケイトウ属の一年草の植物。インドや東南アジア原産で、亜熱帯地域などに分布しています。とても古くから日本人に馴染み深い花で、万葉集にも登場しているほど。大昔から鑑賞されてきた花なんですね。
ケイトウの名前について
ケイトウは漢字で鶏頭と書きます。つまり、鶏の頭、すなわちトサカに似ていることからこの名前が付いたと言うわけです。海外でも鶏冠と言う意味を持つ「cockcomb」と言う名前が付けられ、日本と共通しています。
ケイトウの咲く時期
暑さに強く炎天下でも力強く咲くイメージがあるケイトウですが、初夏から11月頃まで開花します。ですので、夏だけではなく秋の花壇でも楽しむことが出来ますよ。花色が鮮やかなのでよく目立ち、花姿と共にインパクトがありますね。
ケイトウの種類
とても種類の多い花で園芸品種も数多く流通していますが、主に5つのグループに分けられます。いずれの種類も、暑さに強く育てやすいものばかり。
トサカ系
ケイトウの中では最も定番の花の形。トサカ系の見た目が名前の由来にもなっています。現在は苗よりも切り花でよく見かける種類ですね。
クルメ系
トサカ系よりももっと花びらが丸まり、球状のような形になるものを久留米系と言います。とてもインパクトがあります。
ノゲイトウ系
細長い穂のような形をしており、トサカのようには見えない種類。原種に近いもので、寄せ植えなどにもよく使われます。
プルモーサ系
フワフワとした羽毛のような花穂が特徴的なことから、羽毛ケイトウ系とも呼ばれています。園芸店でよく見かける品種。
ヤリゲイトウ系
プルモーサ系と同じように、羽毛のような円錐状の花が固まって咲く品種。
ケイトウの育て方
夏の暑さにとても強いですが蒸れには弱いので、水はけが良く風通しの良い場所で育てると良いでしょう。また日光が大好きな花なので、日照時間を長くします。
乾燥させないよう水やりはたっぷりと。花がら摘みなどもしっかりとします。とは言え、育てるのが難しい花ではないので、初心者の方でも育てやすい花ですよ。
寄せ植えでも活躍!
一見超個性的な姿をしたケイトウの花。しかし、その鮮やかな色合いを生かし、秋の寄せ植えなどでも使われることが多いのですよ。トサカ系やクルメ系は切り花が主流ですが、ノゲイトウ系やプルモーサ系はインパクトがあり、主役にも脇役にもなります。
ドライフラワーにもなる花
フワフワッとしたボリュームのあるケイトウは、ドライフラワーにしてもそのまま魅力が生かせます。乾燥させるだけでドライフラワーになりやすく、鮮やかな色も残りやすいので、ぜひ枯れる前にドライフラワーに!
食用としても活躍してた?
実はケイトウって、日本でも食用植物として栽培されていた時期があるって知っていましたか?ケイトウはたんぱく質などが多く、生薬としても使われていたそうです。現在でも食用としている国もあるようですね。
まとめ
ユニークな形で人気がある花ですね。夏から秋には定番の花となっています。種類が多くバリエーション豊富なので、様々なアレンジを楽しめることでしょう。