ヨーロッパの町並みを飾っているような、可憐で豪華なハンギングバスケット。宙を鮮やかに彩るバスケットは見る人を楽しませます。ビオラを使った簡単にできるハンギングバスケットの作り方をご紹介します。
自作スリットを使って作る方法
ハンギングバスケットの作り方は一つではなく、様々な方法があります。
過去にはパームマットに一ヶ所ずつ十字の穴をあけて作るやり方や、パームマットの代わりに水ごけを使って作る方法でハンギングバスケットを作成しました。
今回は少し作り方を変えて、パームマットを最初にアレンジして作ります。今まで作った中では一番ラクな作り方でしたよ。
1. パームマットにスリット(切れ込み)を入れる
使用したのは壁掛け用ではなく吊り下げ型のバスケット。
バスケットが半円の形をしているので、中に敷くパームマットも丸いものになります。ダイソーでも販売されていますよ。
これにはさみやカッターを使って、間をあけながら6ヶ所にスリット(切れ込み)を入れます。
最初にバスケットにマットを入れてみて、花を入れるのに障害になる模様などがあればそこは避けて切ると後々作りやすいですよ。
壁掛け用では最初からスリットが入ったバスケットをよく見かけます。それをイメージして作りました。
2. 花を用意
今回は冬の定番の花である「ビオラ」が主役のハンギングバスケット。真ん丸のバスケットを作ろうと思うと株の数が多く必要となります。
その分作るのに費用はかかってしまいますが、1つあるだけで庭がぐんと華やかな印象になり、味気ない冬の庭を鮮やかに飾ってくれますよ。
半年ほど楽しめるので、十分元は取れるでしょう。
私が使ったのはビオラが24株とアリッサムが2株の計26株。
もっとゴージャスなものを作りたければ、サイズが大きいワイヤーバスケットも販売されているのでそちらをご利用ください。
3. ビニールポットから外す
26株もあると、販売されている時に入っている黒いビニールポットから外すだけでも一苦労。1つずつ丁寧に外しましょう。
そして、バスケットに入れやすいように少し余分な土を落とし、茎との境目の部分の土を軽くほぐして角を丸くします。
4. スリットに花を入れる
先ほど作った自作スリットに、上からスッと花を入れます。最初に入れるのが1番下の段になります。
プラスチックとは違いパームマットは柔らかく前後に動かせるので、花が入れやすいですよ。
パームマットの中に根の部分を、外に茎から上の部分を出します。ビオラは強いと言えど植物は繊細なので、根を傷つけてしまうとすぐに弱ってしまいます。
ハンギングバスケットは普通に植えるだけでなく、穴に入れたりスリットを通したりで傷つけやすいので、作業はとにかく慎重に。
私も何度か失敗して枯らしてしまったことがあるので、乱暴に取り扱わないように注意しましょう。
1つ完成!
花は重力に逆らって下向きになるけれど、角度は特に問題ありません。根がしっかりと生きていればちゃんとこのまま育ちます。
この作業が基本になり、これを繰り返してハンギングバスケットを作っていきます。
5. 1番下の段を全部作る
同じように6つのスリットに花を入れ、1番下となる部分を作ります。
私が使ったワイヤーバスケットはダイソーのもので、ワイヤーが幾何学的な柄になっていて作りにくかったので、縦に線が入っているだけのものの方が作りやすいと思います。
6. 土を被せる
下の段が完成したら、パームマットの中に土を入れて根の部分に被せてあげます。元肥を使う場合はこの時に土に混ぜて一緒に与えましょう。
7. 2段目に花を入れる
1段目に花を入れた要領で、下から2段目となる花も入れていきます。下の段の上に乗せるように入れます。私は段ごとに色を分けましたが、どんな色や種類を使っても構いませんよ。
同種であるパンジーなどを入れてもかわいいかもしれませんね。
8. 上の段のスリットを入れる
最初に入れたスリットの間々に6ヶ所、1番上となる段のスリットを浅く入れました。
始めから入れておいても良かったのですが、ここまでできた時のバランスを見てからにしようと思い後にしました。
同じスリットにもう1段入れようかとも思ったのだけど同じ列にしか花がないと間が寂しかったので、空いているスペースに花を植えます。
しかし花が入っていると切りにくいので、最初に切れ目を入れておいた方がラクだとは思います。
また、ハンギングは置いてやると下の段の花が潰れてしまうので、吊るして作ると花を傷めずに作ることができます。
9. 3段目の花を入れる
2段目の上に土を被せたら、1番上の段となる花を6ヶ所入れていきます。
余ってしまっていた余白のスペースに花が埋まってきたので、だんだん豪華になってきました。
バスケットの側面は6株×3段で18株使用しました。もう少し多くても良いかも。
10. 上部に花を入れる
土まみれで失礼。バスケットの本来花を植える部分に残りの6つの株を植えます。
真ん中に4つビオラを端に2つアリッサムを植えました。
パームマットの中は側面の花の根が既に18個入っているのでかなりパンパンになってきますが、このくらいの数ならなんとか入ります。
もう少し多くても大丈夫そうだけどあまり多過ぎても窮屈で根が詰まってしまうかも。
11. 土と肥料を入れる
最後に土を被せてしっかりと植えつけましょう。私は土の上にまくIB肥料を使っているので、それもまいておきました。
12. 水ごけを敷いて完成
ハンギングバスケットは空中にあるため、インパクトがあって目立つ反面とても乾燥しやすいです。
ですので私はいつも、乾燥防止のため水を十分に吸わせた水ごけを土の上に敷いています。こまめな水やりも忘れずにお世話してあげましょう。
これでビオラのハンギングバスケットの完成です。
今はまだ買ってきたばかりのビオラなのでパームマットが見えてしまっていますが、成長すれば下地が隠れるほどモコモコになるでしょう。まんまる可憐なバスケットになるのを期待。
2ヵ月後
作ってから2ヶ月が経過しました。作ったばかりの時よりかなり成長し、理想のモコモコなハンギングバスケットができあがりました。あと数ヶ月は楽しめそうですね。
スリットを入れる方法だと、慣れてくれば1時間もあれば1つ作れるのではないでしょうか。費用はかかりますがいくつか作って飾りたくなりますね。
庭が華やかに!ハンギングバスケット
以前購入したハンギングバスケットを掛けるハンギングツリーに、ビオラのこんもりバスケットを3つ掛けています。
色とりどりで、まるで春を先取りしたかのように華やかでとてもきれいですよ。通りすがりの方に褒めて頂いた時はとても嬉しかったです。
追記:4ヶ月経ったビオラハンギング
ビオラは冬の長い間楽しめるのが魅力の1つでもありますね。作ってから4ヶ月ほど経ち、更に大きく真ん丸に出来上がってきました。
庭に飾ってあると、これでもかと言うほどインパクトがありますよ。
思っていたより時間の経過と共に出来栄えが良くなっていったので、ビオラが終わってしまうのが寂しいところですが、次は違う花で作ってみようと思います。
季節ごとに違う花のハンギングを作るのも楽しみですね。
YouTube
このハンギングの作り方は、YouTubeでもご紹介しています。動画の方が分かりやすいかと思いますので、ぜひそちらもご覧下さい。
関連商品
- パンジー・ビオラの培養土
- IB肥料
- ハンギングバスケット吊り下げタイプ
- パームマット
- 水ごけ
- 土入れ
- アリッサム2株
- ビオラ24株