花壇や鉢植えとは違い、空中や壁をおしゃれに演出してくれるハンギングバスケット。鉢を置くようなスペースがない狭い場所でも飾ることができます。パームマットの変わりに水苔を使って、ビオラのハンギングバスケットを作成しました。
水苔(ミズゴケ)とは?
水苔と言うのは名前の通りコケの一種。日本でも自生している植物で、北半球の湿地帯などを中心に多く生えています。
水苔の最大の特徴は、吸収力が良く保水性に優れていること。その上通気性も良く排水性もあるので、ただ乾燥させにくいだけではなく植物を育てる上でとても実用的なのです。特に胡蝶蘭や多肉植物などとの相性が良いみたいですね。
1. 水苔を水に戻す
販売されている状態の水苔はカラッカラに乾燥させたものがほとんどだと思うので、まずは水を吸収させて元に戻します。先ほど述べたとおり吸収力が良いので、水を吸わせれば簡単に元の姿に戻すことができます。十分な水分が欲しいので、3時間以上は水に浸しておきましょう。(できれば一晩置いてください。)
2. 植える花を準備
水苔を戻している間に花の苗を用意しましょう。ハンギングバスケットには吊り下げ型のものと壁掛け型のものがあり、壁掛け型の方が小さく吊り下げ型の半分ほどの大きさになります。
全面に花を植えなければならない吊り下げ型と違い、壁に当たる部分は花を植えなくて良いので、吊り下げ型でハンギングを作るよりも半分以下の苗の数になります。
今回はビオラが中心のハンギングバスケットにしたので、ビオラ7株と安かったシルバーレース1株。(写真は1株抜けていました。)
3. 壁掛け用ハンギングバスケットを準備
壁掛け用のハンギングバスケットは、ホームセンターなどで買うことができますよ。ダイソーでも100円で販売されているのでとても重宝しています。壁掛けタイプはこういったワイヤーのものと、最初からスリットが入っているプラスチックのものがあります。
4. 水苔を敷く
今回作りたいのは、上だけでなく横からも花が出ていて、こんもりとボリュームたっぷりのハンギングバスケット。上の部分に花を入れるだけならあまり考えず入れれば良いのだけれど、下にも花を入れるのでそれを考えて作業しなければなりません。
まずは横の部分に花を入れる位置の少し下まで水で戻した水苔を敷きます。後で形はきれいに整えるのでワイヤーからはみ出してもOK。少ないよりは少し多めに敷きましょう。
5. 側面の花を入れる
底に敷いた水苔の上に、横から飛び出すように等間隔にビオラの苗を入れていきます。私は4株入れました。ワイヤーの形によっては入れにくいものもあるので、根を崩さないように丁寧に作業してください。
本当は何段もあると下までボリュームがあってよりこんもりとしたものに仕上がるのだけれど、この大きさだと何段もあるようなものは作れないので、横はこの一段だけにしておきました。
5. 上の面の花を入れる
横のビオラを並べ終えたら、水苔を側面に沿って全面上まで敷きます。側面のビオラの根の部分に優しく被せるように乗せ、あまり力を入れて根を傷つけないように気をつけましょう。
水苔が敷けたところで今度は上の面に花を入れていきます。大きいバスケットの場合だと、1段目と2段目の間に水苔を敷いても良いかと思いますが、今回はバスケットが小さかったので、間には土を少しだけ入れました。その上に上から出る花を並べています。
6. 土を入れる
壁掛け用のバスケットだと大きさにもよりますが、上の面は多くても4株ぐらいが限界です。全部植え終わったら、土を入れてしっかりと植え付けをします。
私はパンジー・ビオラ用の培養土を使用していますが、ハンギングバスケット用の土も売られていますよ。軽量化されており、吊り下げたり掛けたりするのに向いている土です。こだわらなければ普通の培養土でも構いません。
7. はみ出た水苔をカット
上の部分の土の上にも水苔を敷き、全面が水苔で覆われたハンギングバスケットができました。最初に水苔をたくさん詰めてワイヤーからはみ出ている部分も多いかと思うので、そういった場合は見栄えよくはさみなどを使ってカットしましょう。柔らかいので手で簡単に取ることもできます。
水苔が少なすぎると保水性が落ちるばかりではなく中の土も落ちてしまうので、多めに使うことをおすすめします。
8. 完成
吊り下げ用は植え込む苗の量が多いので結構大変でしたが、壁掛け用はそれほど花も要らず簡単に作ることができます。壁掛けの方が壁さえあればどこにでも掛けられるので、場所を選ばず用途が広いのではないでしょうか。
できたてホヤホヤなのでまだ水苔の部分が丸見えになっているけれど、1ヶ月もすればすぐにモコモコなバスケットになってくれると思います。毎日成長を見るのが楽しみになりそう。
1ヵ月後
これだけ成長して、今では周りに敷いた水苔もほとんど見えなくなりましたよ。水苔があるおかげで保水力に優れ、乾燥しやすいハンギングバスケットでも元気にスクスクと育ってくれています。ビオラだけではなく他の花でもできるので、今度は違う花で挑戦してみたいと思います。
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