鎧戸が付いたヨーロッパにありそうな家の窓。そんな窓に咲く色とりどりの花々。実際の窓を取り替えるのは難しいですが、フェイク(偽物)の窓を作ってそこに窓があるような開放的な雰囲気を作ることはできます。プランター付きのフェイク窓を手作りしました。
鎧戸とは
鎧戸とは、鎧板を取り付けた戸のこと。所謂シャッターや雨戸のことで、ヨーロッパなどでは木製でできた扉を付けることが多いですね。
日本の無機質なものとは違い、青色や緑色に着色されているかわいいものが多くとても憧れます。いつか鎧戸付き窓がある家に住みたい!
そんな夢を持ちつつ、今回は本物ではなくガーデン雑貨としてこの窓を作ってみます。掛けて使うものなので、できるだけ薄くて軽い木材を使用しました。
赤松、ひのき、杉などサイズが合い安かった木材を色々と組み合わせています。以降、作り方のご紹介。
1. 鎧戸の部分の製作
3枚の板を同じ長さにカット → 3枚並べて上からピッタリのサイズの細い板を2枚乗せて接着剤で貼る → 裏側からネジで固定
これを1セットとし、窓の左右に付けるために2セット用意します。この鎧戸部分はとても簡単にできると思いますよ。
2. 窓枠部分の製作
鎧戸ができたら次は窓枠。窓枠は4つのそれぞれの角を斜めにして、額縁を作るように作ります。
斜めに切った角度は45度で90度の半分で切れば良いので、分度器や特別な道具がなくてもカットすることができます。
くっつけた角同士は外側からネジで固定。上側と横側から2ヶ所打ち込みますが、中でネジ同士が当たらないように位置をずらすと良いかと思います。タッカーがあればネジ不要で便利。
3. 格子は相欠きつぎ
窓の中の十字になる格子の部分。どうやって作ろうか1番迷った部分ですが、相欠きつぎと言う方法で作ることにしました。
相欠きつぎとは写真のように2本の1部を切り欠き、はめ込む方法のことを言います。
2. 線に沿ってノコギリを入れると良いのですが、木材が細く小さかったので私は直接彫刻等で彫りました。本当はノミを使います。
3. ピタッとはまるように、やすりなどを使って調整。お互いの溝が大きいよりも叩いてはまるぐらい小さい方が、抜けてくる心配がありません。
4. 2本が出っ張ることなく滑らかにはまれば完成です。
こんな小さな部分でもとても時間がかかり、なかなかピタッとはめ込めず、改めて練習あるのみだと実感しました。
以前テレビで大工さんや江戸指物の職人さんを拝見しましたが、自分がやってみるとよく分かるのだけど彼らは神の手です。
4. 格子の取り付け
先ほど作った窓枠に格子をはめ、窓枠の上下左右の4ヶ所からネジを打ち格子を取り付けます。
5. プランター部分の製作
窓の下に来るウィンドウボックスをイメージした木製鉢を作ります。これはDIYの初級である箱作りと一緒で、それぞれの板同士をネジで合体させただけのもの。
特に板が薄い場合は、真っ直ぐネジを打たないと横から飛び出てしまう場合があるので注意が必要です。
私は大きめの鉢をそのまま置きたかったので敢えて幅のある箱にしましたが、重くなりますし見た目もスマートではなくなるので、もう少し小さくても良いかもしれませんね。
6. 鎧戸を窓に取り付け
蝶番を使って鎧戸を窓枠の左右に取り付けます。蝶番は丁番とも呼ばれ、蓋の開閉などに使われる金具ですね。
ホームセンターで1個単位でも販売されていますし、100円ショップでももちろん購入することができますよ。私は4つで100円のものを買いました。
7. 塗装
水性ペンキの白とブルーグレーを使って全体を塗装。外で使うものなので2度重ね塗りしてあります。
また、雨風にさらされるもので鉢植えの水やりでも完全に濡れるので、防腐剤やニスは必須です。私は防腐剤も3度重ね塗りしてあります。
それでも外で使う限りいつかは腐ったり壊れたりするでしょうが、その時は諦めましょう。まあしょうがないと。
8. パーツを合体!
上の鎧戸付き窓と下のプランターをくっつけ一つにします。
ここもどう付けようかとても迷ったわけですが、金具などを買うとまたお金がかかるので、余っていた1枚の板で合体させることにしました。
まずは窓枠の下側とプランターの上側を接着剤で固定。2つがくっつく部分に板を通し、表に飛び出ないように窓側とプランター側にネジを打ちます。
私のようにプランターが重い場合は、念のためにネジの数も多めにしておいた方が良いかと思います。
フェイク窓完成!
それぞれ作っていた全部のパーツが1つにくっついたら、プランターが付いた窓枠(フェイク)の完成となります。
家の窓のように大きなものではなく、花や小物を入れて壁などに掛けて楽しむ程度の小さめの窓です。
実際の窓にもっと近づけたい方は、枠の中に透明のシートなどを貼っても良いかもしれませんね。
まあ本物の窓ではないし台風が来るから閉めようと言うこともないのだけれど、一応ピッタリと鎧戸を閉めることも可能です。
閉めるとまでは行かなくとも、飾る場所によって鎧戸の角度を調整しても良いかも。
ウィンドウボックスに花を入れよう!
あとは窓辺に花を置くイメージで、好きな花を飾って楽しみましょう。麻布などを敷いて直接花を植えても良いですが、鉢植えを置くだけでも十分かわいくなると思います。
窓なので、枝垂れたりモコモコに育ったりする植物だときれいかもしれませんね。
追記:色を変えました
窓枠が白で鎧戸とプランターがブルーグレーのツートンで気に入っていたのだけれど、白いフェンスに掛けたら白い枠の部分が同化して全く目立たなくなってしまいました。
当分そのフェンスに掛けるつもりなので、バランスを考えて全体をブルーグレーに塗り直しました。なるほど、掛ける場所で色を変えていくってのもありだな。
場所を変える時はまた色も変えてみようと思います。
バラとフェイク窓
このフェンスに飾っているとバラが咲く時期はだいぶ隠れてしまうけど、バラの間からさりげなく見えるだけでもいい雰囲気です。
簡単に取り外して移動することができますが、敢えてバラの隙間から覗かせてあります。
バラの時期は華やかなバラにどうしても目が行ってしまいますけどね。
小ぶりなフェイク窓も制作
今回のものよりもだいぶ小さいけれど、100円ショップの材料だけで作れるフェイク窓も作りました。
簡単なものですが、こちらはお金も時間をかけずに作ることができる雑貨です。ぜひこちらもご覧下さい。
関連商品
- 赤松
- ひのき
- 杉板
- 花台用板
- 水性ペンキ ブルーグレー
- 水性ペンキ 白色
- 防腐剤
- 蝶番