DIYをしていると、プラスチックに色を付けたくなることが度々あります。しかし、表面がツルツルしているため、塗装しようと思うと塗料をはじいてしまいますよね。そこでひと工夫。下地処理をしっかり施せば塗装もなんのその。プラスチックに塗装する方法をご紹介します。
プラスチックを塗装
世の中にはプラスチック製品が溢れています。どこでも手軽に安価で買え、私たちの生活には欠かせない素材ですね。
とは言え、自然素材を生かしたナチュラルガーデンを目指していると、どうしても人工的なプラスチックは庭と調和してくれません。
プラ鉢は安くて重宝しますが、どうしても大量生産感があって合わないのです……!
そこで今回は、家にあったどこにでもあるようなプラスチックの容器を使い、塗料をしっかりと密着させる塗装方法をお伝えしようと思います。
これでシンプルなプラスチック製品を、自分好みの色にアレンジして使うことができるでしょう。
そのままだとやっぱりはじく
まずは実験。何もしないまま、そのままの状態で色を乗せてみました。普通の白色の水性塗料です。
最初は塗れたところもあったので「お、意外といける!?」と思ったのですが、やはりはじいてきてしまいますね。たとえ塗れたとしても、このままでは少し触っただけで剥がれてしまったりもします。
塗料をはじかず剥がれにくくするためには、下地作りが重要。では早速、始めていきましょう!
1. 洗剤を使って洗浄
手の油や汚れが付いていると塗料が乗りにくくなるので、最初に洗剤を使ってしっかりと洗います。洗浄したらしっかりと乾かします。
2. サンドペーパー(400番)で磨く
ツルツルしている表面に塗料を塗ると剥離しやすいので、表面をザラザラに荒らす必要があります。細かな傷を付けることで塗料が乗りやすくなりますよ。
とは言え、あまり粗いもので擦ると傷が深くなってしまうので、280番~400番ぐらいのものが良いでしょう。
右がそのままの容器、左がサンドペーパーで磨いたもの。荒らすことでこれだけ真っ白になりました。
3. サンドペーパー(1000番)で磨く
続いて、デコボコになった表面を整えるために、先ほどより細かなサンドペーパーで磨いていきます。800番~1000番ほどの細目のものが良いですね。
サンドペーパーを使う時は、低い数字のものから徐々に数字を上げていき、表面を均一に均していくのが基本です。
4. アルコールで拭き上げ
ここからは塗料を塗る作業に移りますので、その前に一度、再び汚れを取り除いておきます。
汚れだけでなくサンドペーパーの粉が出たりもすると思うので、アルコールで拭き取りました。もう一度洗浄しても良いですよ。
きれいに汚れを拭き取った後、ベタベタ持つと手の油が付いてしまうため、この後の作業は手袋などを使用するのが好ましいです。
5. プライマーを用意
プライマーとは下地材のこと。塗料を塗る前に塗ることで、素材と塗料との密着性を良くしてくれるアイテムです。
各メーカーから様々な種類の下地材が出ていますが、その中でもミッチャクロンは定番商品ですね。
金属から樹脂まで幅広い素材に対応しており、あらゆる上塗りが可能なマルチプライマーで、DIYではお馴染みです。
ミッチャクロンはスプレータイプのものと液体タイプのものがあるので、塗るものに合わせてお使いください。今回私はスプレーを使いました。
6. プライマーを吹く
全体に塗り残しがないよう、均一にプライマーを吹きます。スプレータイプのものを使う場合は飛散するので、室内の場合は周りを覆って作業しましょう。換気もお忘れなく!
ミッチャクロンの場合は20~30分時間を置いてしっかりと乾かします。
短い乾燥時間で次の工程に移ることができるのも、ミッチャクロンの魅力です。
7. 塗装(ラッカーの場合)
1. 全体に吹き付ける
1つ目は、ゴールドのラッカーで塗装しました。
ラッカーのようなスプレーの塗料の場合、一度に分厚く塗ってしまうとムラができたり垂れてきたりするので、一度で塗るのは色が付く程度薄くです。
多少塗り残しがあっても良いのでサッと全体に吹き付けます。
2. 2度塗り
一度乾かしてから再び薄く重ね塗りします。先ほどしっかり塗れていなかったところも、重ねることで塗り残しなく塗装できます。
もっと分厚く塗りたければ、同じように乾かしてから3度塗りします。
8. 塗装(水性塗料の場合)
1. 筆で塗る
2つ目は、ブルーのミルクペイントで塗装しました。
ミルクペイントのような水性塗料で塗ることも可能ですが、油性よりは固着性が弱いので、水で薄めたりせず筆でしっかりと塗っていきます。
2. 2度塗り
特に水性塗料は剥がれにくくするためにも、塗料を分厚く丈夫にしなければなりません。2度塗りは必須ですね。また、塗り残しがあればここで修正しておきます。
9. 塗装完了
あとは、塗料を完全に乾かせば塗装完了!キラキラゴールドとマットなブルーの容器ができあがりました。色が変わるだけでガラリと印象が代わりますね。
爪で少し引っ掻いてみたところ、ゴールドの方は全く剥がれそうにありませんでした。油性なのでやはり強い。
水性のブルーも剥がれることはありませんでしたが、ゴールドに比べたら少し脆そうで、室外で使ったり時間が経てば剥がれてきてしまうかもしれません。
普通に使う分には引っ掻いたりすることもないと思うので大丈夫だと思いますが、長持ちさせるには油性塗料がおすすめですね。プラスチック専用の塗料なんかもありますよ。
プラスチックを塗装で再利用!
捨てようと思っていたただのプラスチック容器が、塗装することでこんなフラワーベースに変身しました。
下地処理をしっかりすれば塗装することができるので、いろんなプラスチック製品をアレンジすることができますね。
普段何げなく使っているプラスチック製品は捨ててしまうことも多いでしょうから、塗装してインテリアや日用品に再利用してみるのも面白いですよ。DIYって楽しい!