ラベンダーと言えば、富良野の一面を紫に染めるラベンダー畑を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。見た目はもちろん、香りも良く爽やかさもあり、虜になる人も多いはず。ラベンダーにはいくつもの種類があり、それぞれ違った楽しみ方があります。
ラベンダーとは
ラベンダーは一見草花の類に見えるけれど、実はシソ科の常緑性の低木。富良野のイメージから寒い場所でしか育てられないと思われるかもしれませんが、地中海沿岸が原産。種類によっては耐寒性が乏しいものもあります。
もともとある原種は30種類ほどだったけど盛んに品種改良が行われ、現在は園芸品種などを合わせると数え切れないほどの品種が出回っていますよ。人気が高い植物なので、初夏になると園芸店でも見る機会が多いですね。
ハーブの女王
鮮やかな青紫の見た目と共に、その芳香もラベンダーの魅力の1つ。古代ローマやギリシャでは、入浴の際にラベンダーを入れていたと言う説もあるそうですよ。そんなことから、洗うと言う意味のラテン語が語源となっていると言われています。
リラックス効果や新陳代謝を促す効能、抗炎症作用や脱毛の予防などの効果があり、古くから健康面や美容面で取り入れられてきました。そのため、ハーブの女王とも言われています。ラベンダーを知らない人はいませんもんね、まさに女王。
ドライフラワーやポプリで香りを楽しむ
現在でもドライフラワーやサシェやポプリなどにして香りを楽しむ方は多いと思います。庭でもラベンダーの前を通ると物凄く良い香りがするので、枯らしてしまう前にその香りを保存したくなります。
ラベンダーをドライフラワーなどにしたい場合は、穂の花が開く前、もしくは咲き始めに摘むと、香りも見た目も一番良い状態で長く残すことができますよ。
また、ラベンダーの精油(エッセンシャルオイル)を使って、アロマテラピーを楽しむのも良いかと思います。
ラベンダーの種類
我が家のチェリーガーデンにあるラベンダーをいくつかご紹介します。見た目や特徴を知れば、より育てやすくなると思いますよ。
イングリッシュラベンダー
ラベンダーの中で1番メジャーなものではないでしょうか。地中海沿岸原産のラベンダーで、アングスティフォリア系とも呼ばれています。香りが良いので精油などによく使われるものですね。
フランスが原産だからか暑さに弱いので、寒冷地で育てる方が向いています。日本の高温多湿な気温にはあまり向いていないかもしれません。その代わり、冬の寒さには強いと言う性質を持ちます。
ラバンディン系ラベンダー
アングスティフォリア系とスパイク系の交配によって生まれたのが、ラバンディン系のラベンダーです。こちらもとても強い香りがします。
イングリッシュラベンダーより耐暑性に優れており、寒さにも強いので、庭で育てやすい品種となっていますよ。
フレンチラベンダー
ストエカス系のラベンダーで、スパニッシュラベンダー、イタリアンラベンダーとも呼ばれています。頭からぴょんぴょんと飛び出た苞葉が、まるでウサギのようで可愛いと人気がある品種ですね。観賞用に向いています。
耐暑性があるため、日本の気候でも栽培することができますよ。
ラベンダーと言うと紫色のイメージですが、白色のラベンダーもあります。
ピナータラベンダー
プテロストエカス系のラベンダーでレースラベンダーとも呼ばれ、花穂が3つに枝分かれした形が特徴的。香りはそこまで強くありません。
秋から初夏まで開花する四季咲きだけど耐寒性が弱いので、寒い冬は温室で育てるのが向いています。
ラベンダーの選び方
様々な種類があり、それぞれ違った特徴や性質を持っています。イングリッシュラベンダーなど暑さに弱い品種は、日本の気候ではなかなか育てにくいかと思います。
ですので、耐暑性や耐寒性があり比較的育てやすいラバンディンやフレンチラベンダーを選ぶと、長い間ラベンダーを楽しめるのではないでしょうか。
ラベンダーの育て方
ラベンダーは日当たりが良い場所を好みます。もともと乾燥した場所が好きなので、湿度が高い場所、水はけの悪い土などは避け、西日が当たらず風通しの良い場所で育てるようにしましょう。
梅雨の時期など雨に当たり過ぎると、株が弱ってしまうこともあるので注意が必要。軒下などに入れると良いと思います。
土は肥料持ちが良く水はけの良いものを、水やりは土が乾いたらたっぷりと、肥料は与え過ぎると株が弱ることがあります。
まとめ
とにかく良い香りで、ラベンダーが咲き始めると庭に良い香りが漂います。毎年必ずポプリにして、室内でも香りを楽しんでいますよ。もうすぐ訪れる夏をいち早く感じることができる爽やかさもあります。
枕元に置けば安眠効果もあるかも!?私の寝つきの悪さ、ラベンダーで良くなるかな?鎮静作用もあるので寝る前にハーブティーにして飲むと、心が落ち着くかもしれません。
なんと言ってもハーブの女王様なので、観賞用と言うよりハーブとして使いたくなっちゃいますね!