言わずと知れたバラの名所、岐阜県可児市にある「花フェスタ記念公園」。とても有名なのでご存知の方も多いかと思います。毎年5月には春のバラまつりが行われ、県内外から多くの人が訪れますよ。死ぬまでに一度は行きたいバラのお勧めスポットです。
花フェスタ記念公園とは？
花フェスタ記念公園は、 1995年に花の博覧会「花フェスタ’95ぎふ」を開催した場所です。花博が終わってから一度休園し、新たに整備し直され、翌年現在の名前で再オープンしました。
今では日本屈指のバラの名所として有名で、80.7ha（ナゴヤドーム約17個分）の広大な敷地の中に、7千品種3万株ものバラが植栽されていますよ。これは日本国内ではもとより、世界でも有数の品種数を誇ります。
なかなかこれほど大規模なバラのテーマパークを見ることはできないので、ぜひ一度は皆さんに訪れて頂きたい場所です。
令和最初のバラまつり
私は運良く岐阜県民でそれほど遠い距離ではないので、必ず毎年見に行っています。バラの時期は入場料がアップしますが、この美しい景色を見るためならしょうがないでしょう。1,000円払ってでも十分納得できる美しさですよ。
そういえば2019年は令和最初のバラまつりですね。令和時代の幕開けにピッタリな、華やかな花フェスタ記念公園！
バラのテーマガーデン
入ってすぐ、アンジェラのピンクの壁が出迎えてくれました。この花付きの良さ、う…埋もれたい…。
花フェスタ記念公園のバラ園は、「バラのテーマガーデン」と「世界のバラ園」の2つに分かれています。ほとんどのバラがこの2つのバラ園に植栽されていますよ。
西ゲートから入ってすぐの場所にあるのが「バラのテーマガーデン」、園内奥の北側にあるのが「世界のバラ園」です。2つは離れた場所にあります。
バラのテーマガーデンは17のテーマに分かれており、色や香りなどに分けられ、テーマに沿ったバラが楽しめる庭園となっています。今回はテーマガーデンについてご紹介します。
ジョセフィーヌのバラ園
ナポレオンの皇妃であったジョセフィーヌはバラを愛好しており、住んでいたマルメゾン城に世界中から集めた250品種ものバラを植栽していたそうです。
その上、専属の画家に精密にバラの絵を描かせ、園芸家に人工授粉の方法で品種改良させ、バラ界では後世に残る多大な功績を残しました。男性には少々だらしなかったようですが…。
彼女が亡くなってからもバラの品種改良は続き、19世紀半ばには3,000を超える品種が生まれました。これが現代のバラの基礎となっています。
そんなバラの母とも呼ばれるジョセフィーヌをテーマにした「ジョセフィーヌのバラ園」では、ジョセフィーヌがコレクションしていたと言われる品種が植栽されていますよ。
ホワイトローズガーデン
白いバラと白い草花を中心に作られた真っ白な庭園「ホワイトローズガーデン」。水路の両側に一直線にアイスバーグが並んでおり、まるで結婚式場のようでした。
バラには愛や美、白いバラには純潔、無邪気、尊敬などの花言葉があります。花言葉の通りとても上品で美しく、何にも染まっていない清潔さ、洗練された上品さがありますよ。
色とりどりなのももちろんバラの魅力ですが、白一色と言うのもまさに楽園のようで贅沢な気がしますね。同じような白で統一された庭を愛知県豊田市の花遊庭でも見ましたが、そちらもとても素敵でした。自分の汚れて腐った心が浄化される気がします。
フレンドシップガーデン
ホワイトローズガーデンの水路を挟んで前にある「フレンドシップガーデン」。英国王立バラ協会との友好提携を結んだ時に、それを記念して作られた庭園です。
真ん中に噴水、左右にバラのパーゴラ。樹木も含め、全て左右対称に作られた整えられた様式の庭園。左右対称と言うとフランス式庭園のイメージでしたが、整形式庭園がフランスなどで広まっていた頃にイギリスも影響を受けているので、昔は英国式庭園も左右対称が多かったのでしょうね。
ちなみにここで使われている資材などは全て英国から輸入しているそうですよ。レンガ作りな感じがイギリスっぽかったです。
青いバラの庭
私が愛する青系のバラ。と言っても青いバラは不可能と言われるように、今だかつて真っ青なバラは誕生していません。バラは青い遺伝子を持っていないため、作ることは不可能と言われているのです。育種家たちの憧れであり夢なのです。
しかし青に一番近いバラと言うバラは存在します。長年の研究の末、岐阜県大野町の育種家の河本純子さんが作出したブルーヘブン。出来た当初は有名になったので、知っている方も多いことでしょう。ここではそのバラも見ることができますよ。
青いバラはほぼ全て、ダマスク（所謂バラの香り）とティー（紅茶のような香り）を混ぜたような青系独特の香りを持っています。見た目もクールで上品さがあり、大人のバラと言った感じで我が家でも色々と育てています。青バラのアーチもとてもきれいでした。
ロイヤルローズガーデン
日本やイギリスの皇室・王室、各国のロイヤルファミリーの名前が付いたバラが集められた「ロイヤルローズガーデン」。プリンセス・マサコ、プリンセス・アイコ、クイーン・エリザベス、プリンセス・ドゥ・モナコなどのバラを見ることができます。バラの花はプリンセスにぴったりですね。
香りの庭
バラは見た目だけでなく、その芳しい香りも魅力の1つです。バラがただ美しいだけで香りがなければ、その良さは半減してしまうことでしょう。
この「香りの庭」では、特に香りが良いバラが植栽されています。バラは大きく分けて6種類の香りに分類されますが、ここでは香りごとに分けられて展示されています。
入っていくとバラの良い香りが広がっており癒しの空間でした。近年の研究で、癒しの効果があることも証明されているんですって。写真では伝えられないのが残念！私が大好きなバラ、夜来香（イエライシャン）もあります。
テラスガーデン
斜面に作られたイタリア式の「テラスガーデン」。露壇式庭園とも言います。石積みで作った階段につるバラを這わせ、立体的にバラを飾っていますよ。西ゲートから入場してすぐの場所にあるので、まず目に入ってくる庭園です。
宮殿などにありそうな庭で家ではまず真似できないけれど、しっかりと整えられた庭は人工的な美しさがありました。
フォーマルガーデン
テーマガーデンの中で1番メインとなる「フォーマルガーデン」。ここだけでも十分バラ園と言えるほどの面積があり広大です。展望台から見ると円形で左右対称に整えられている整形式庭園だと言うことが分かります。
フォーマルガーデンの中には、数え切れないほどの品種と数のバラがあります。1つ1つ見て回っていると日が暮れてしまいそうなほど膨大。見渡す限り目に入ってくるものは全てバラ。さすが日本一の品種数を誇っています。…こんな幸せなことってあるでしょうか。
バラの名前も1つ1つ書いてあるので、気に入ったのものしっかりと覚えて帰りましょう！見たことのないもの、珍しいものもたくさんあります。ここに無いバラなんてないんじゃないかと言うほどに。
入り口付近に苗の販売所もあるので、好きなバラを買うこともできますよ。
圧倒的に美しい庭園
それぞれの庭園ごとにバラの違った魅力を存分に楽しめ、まさに地上のパラダイスです。圧倒的な美しさ！バラはなぜこんなにも優雅な気分にしてくれるのでしょうか。何度来ても広大過ぎて見足りない気はしてしまいますが。
次回は世界のバラ園のバラをご紹介します。「花フェスタ記念公園春のバラまつり2019」~世界のバラ園とターシャの庭編~へ続く。
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花フェスタ記念公園
住所 ： 岐阜県可児市瀬田1584-1
入場料 ： 大人530円 （※春・秋バラまつりの期間は1,050円）
定休日 ： 火曜(※春・秋バラまつり期間中は無休）
営業時間 ： 9：00～17：00 （入園は16：30まで） ※季節によって変動あり
駐車場 ： 有り（無料）
関連URL ： 花フェスタ記念公園