初めてバラを育てるのであれば、病気に強くて丈夫なバラがおすすめです。数あるバラの中でも、特にコルデス社が作る近年のバラは、世界屈指の耐病性の高さを誇ります。無農薬でも育てられる品種もあるので、育てやすいバラが多いでしょう。
コルデス社とは?
コルデス社とは、ドイツの北部に本拠地を置くバラ育種会社です。
1887年の創業より、代々優れたバラを育種し続けてきました。
毎年200万本以上のバラ植物を世界中で販売している、世界有数のローズナーセリーです。
コルデスのバラの特徴
20世紀にはアイスバーグやアンジェラなど、名だたる名花を次々と作出してきました。
そして現在では他の育種会社に先駆け、美しさだけではなく、耐病性も強いバラを作り出しています。
そのため近年の品種は、低農薬や無農薬で育てられるほど丈夫なバラも多いですよ。
ドイツの観賞性と強健性を評価する「ADR賞」に選ばれているものも多く、その強さはお墨付きです。
コルデス社イチオシ品種
アイスバーグ
アイスバーグは、フロリバンダローズを代表するバラと言われ、ファンが多い名花です。
白バラでは一番人気と言っても過言ではないほど、世界中で愛されているバラですね。
そんなアイスバーグは、1983年のドイツのバーデンバーデンで行われた世界バラ会議で殿堂入りを果たしています。
一面に咲き誇った姿は雪が降り積もったかのような純白の美しさがあり、まさに圧巻の光景です。
アンジェラ
アンジェラはそれほど見た目に特徴があるわけではありませんが、栽培が簡単なため、バラを始めたばかりの方におすすめされることが多いバラです。
小輪で明るいピンク色の花が咲き、多花性でとても花付きが良い品種。
満開時には株全体を覆うように、一面ピンク色で染め上げますよ。
また、うどんこ病や黒星病などの病気にも強い耐性を持っており、丈夫で育てやすく、地植えにして放置しても丈夫に育ってくれるほどです。
グレーフィンディアナ
ワインレッドで魅惑的な色合いのシックなハイブリットローズ。
半剣弁咲で咲き進むにつれて徐々に色が明るく変化していきます。
輪の花はとてもインパクトがあり、雨にも強く花持ちが良いのものが多いですね。四季咲きなので秋まで楽しむことができます。
2013年にはジュネーブ国際コンクールでも入賞している品種で、うどん粉病や黒星病に強いと言われています。香りも良く、見た目と共に誘惑されそうですね。
はっきりとした色彩が好きな方におすすめ。
プリンセスヴェール
淡いピンクのグラデーションが華麗な、繊細で優しい雰囲気のバラです。
花弁たっぷりのロゼット咲きが花色と相まって、とても女性らしい印象を受けますね。
でもそんな見た目とは反対に、強健種で耐病性に優れたバラなんですよ。
黒星病、うどん粉病に強く、全体的にコンパクトですが、丈夫で育てやすい品種です。
耐寒性、耐暑性が強く、四季咲き性も強いので、春以外でも弱ることなくよく花を咲かせてくれます。
クリスティアーナ
コロンとしたカップ咲きで、まるでオールドローズのようなクラシカルな見た目がかわいいクリスティアーナ。
外側の白から中心にいくにつれ、ピンクへとグラデーションが入り、柔らかい色合いが魅力的。
優しい見た目をしていますが、性質はとても強く、花の美しさや連続開花性、耐病性共に評価され、ドイツのADRに認定されました。
耐寒性もあるので冬にも強く、初心者向けのつるバラとしても人気ですよ。
メルヘンツァウバー
オレンジ味を帯びた、アプリコット色がかわいいバラ、メルヘンツァウバー。
株は乱れにくくまとまりが良いため、扱いやすい品種だと思います。
耐病性がとても強く、無農薬でもうどん粉病や黒星病にかかりにく超強健種として知られています。
バーデンバーデン賞やADRも受賞しています。
丈夫であまり手間をかけることなく、繰り返しよく花を咲かせてくれますよ。
強いバラから育ててみよう!
私はコルデスのバラが大好きです。強さと美しさを兼ね揃えたものが多いからです。
ひと昔前、バラは病気や害虫に弱く、育てるのが難しいと言うイメージがありましたが、現在では初心者にも優しい強いバラもたくさん作出されています。
コルデス社は耐病性に優れたバラをいち早く作り始め、低農薬や無農薬で育てられるバラを先駆けて作ってきました。
古いものだと耐病性が弱いものもありますが、近年のものは強健種が多いので、バラ栽培をこれから始められる方は、そんなバラを検討してみてはいかがでしょう。