優しく柔らかい印象で、バラの中でも屈指の人気を誇るピンクのバラ。明るく上品なピンク色は女性らしく、見ているだけで幸せな気分になれる花色です。個性が強過ぎないため他の花とも調和しやすく、ローズガーデンには欠かせない色のバラですね。
可愛くロマンチックなピンクのつるバラ
つるバラはアーチや壁などに誘引し広範囲に花を咲かせるため、庭に立体感が生まれ、木立ち性のバラより豪華さがあります。一つ一つの花を観賞するだけでなく、遠くから眺める楽しみもあり、庭をつるバラで飾った光景は圧巻!
特にピンク系のつるバラは華やかで可愛らしさが強いため、ロマンチックな庭を演出するのに向いていますよ。
それでは、ピンク系のおすすめのつるバラをご紹介いたします。気に入るものがあれば、ぜひあなたの庭にも取り入れてみて下さいね!
ピエール・ドゥ・ロンサール
ピエール・ドゥ・ロンサールは、つるバラの中でも圧倒的な人気を誇るフランスのバラ。2006年の世界バラ会議で殿堂入りしており、ロザリアンならまず知らない人はいない品種でしょうね。
このバラの魅力はなんと言ってもその花色と花姿。外側の白色から中側のピンク色へのグラデーションの色調がなんとも優しげで、花弁が幾重にも重なる豪華な大輪と相まってとても上品な見た目です。
強調し過ぎないのでどこへ置いても庭の雰囲気を壊すことなく楽しめますよ。
ブラン・ピエール・ドゥ・ロンサール
ピエール・ドゥ・ロンサールの枝代わり品種。「ブラン」はフランス語で白を意味します。普通のピエール・ドゥ・ロンサールよりピンク色が淡く、咲き進むにつれて白一色になります。
名花であるピエール・ドゥ・ロンサールと形や性質はほぼ同じですので、消毒や肥料など同じタイミングで同じように育てれば良いので安心感があります。
ピエール・ドゥ・ロンサールと合わせて育ててみると良いかもしれませんね。
ジャスミーナ
透明感のあるピンク色で、花経5cmほどの小輪のカップ咲きのバラ。花弁一枚一枚がハート型のような形になっているのも、女性らしくてとても可愛らしいですね。花弁が多くてオールドローズのような見た目も優しげ。
花がややうつむいて咲くと言う特性があるので、少し高いアーチなどに誘引して見上げるような形にすると楽しめることでしょう。
うどん粉病、黒点病にも強いと言われており誘引もしやすいので、初心者の方でも育てやすい品種ですよ。
スパニッシュビューティー
ゆるくウェーブがかったひらひらとした花びらが可愛らしい大輪のバラ。花色、花姿共に、まるで宮殿にありそうな見た目で美しいバラです。
伸長力がありますが花の重みでややうつむくので、高い場所のパーゴラや壁面、フェンスなどに誘引すると、下から美しい姿を見上げることができますよ。
トゲが少ないため扱いやすく、その上強い香りも持っています。ピエールやアンジェラなど定番のつるバラに飽きた時は、こちらのバラも考えてみてはいかがでしょう。
ロココ
まさにロココ調を思わせるような、クラシカルで優美な見た目をしているバラ、ロココ。寒冷地ではシュラブですが日本ではつるバラとして扱います。
薄いアプリコットがかった透明感のあるピンク色が美しく魅力的ですね。ウェーブがかった花弁も豪華。
大輪なので一輪でインパクトがありますし、花付き、花持ちも良い方で、育てやすい品種ですよ。
アンジェラ
アンジェラは、小輪でピンクの四季咲きのつるバラです。つるがよく伸びしなやかで誘引しやすいため、バラを始めたばかりの方におすすめされることが多いバラですね。
このバラは鮮やかな濃いピンク色がとても綺麗ですが、形はそれほど特徴があるものではありません。ですが、花付きが抜群に良く病気に強く育てやすいことから人気が高い品種なのです。
満開時の株全体を覆うようにピンクで染め上げた姿は圧巻ですよ。
フランソワジュランビル
樹勢が良くシュートがよく発生し、花付きが大変良いことで知られるフランソワジュランビル。10m以上も枝が伸びることもあるそうですよ。
このバラは100年以上も前に作られたオールドローズで、長い間世界中の人たちから愛され続けてきました。現在でもつるバラの中でもとても人気が高い品種ですね。
枝が伸びるので壁面やアーチなど、面積のある場所への誘引が望ましいでしょう。
パレード
鮮やかなローズピンクの10cmほどのカップ咲きの大輪の花を咲かせる豪華なつるバラ、パレード。色が明るいため、壁面などに誘引するととてもよく目立ちますよ。
伸長力が良く、強健で育てやすいバラの一つ。我が家でもぐんぐんと枝を伸ばし、現在は壁面を覆うほど大きく成長しています。名前の通り、まるで賑やかな花のパレードのようですね。
花持ちが良いのも特徴で、他のバラが終わってもいつまでも咲いており、毎年長い間楽しめることができるバラです。
ニュードーン
1997年の世界バラ会議にてバラの栄誉殿堂入り。つるバラでは初めての殿堂入りで、それ以降四季咲き性のつるバラが多く誕生することとなりました。まさに歴史的に重要な名花と言えます。
ニュードーンは他のバラよりも一足遅く、毎年バラの季節の最後に満開になる遅咲き品種。花持ちはそれほど良くないものの、返り咲きの特性が強いため繰り返しよく咲くことでも知られています。
何より日当たりの悪い場所、日陰でも育つという大きな特徴を持っているので、シェードガーデンにもお勧め。日陰でも樹勢強く育ってくれることでしょう。
クリスティアーナ
コロンとした花弁の多いカップ咲きと、繊細な淡いピンク色の花色がとても可愛らしい品種です。房咲きになって咲く姿は豪華で、見ているだけでうっとり贅沢な気分にさせてくれますね。
クリスティアーナは繊細な見た目から一見デリケートに見えますが、耐病性が強いと言われています。また、2014年のフランスサヴェルヌ国際コンクールでは芳香賞を獲得しており、香りの良さも楽しめますよ。
枝は2mほどまでしか伸びないので、比較的コンパクトなつるバラで小さめに仕立てると良いと思います。
ストロベリーヒル
ストロベリーヒルはデビッド・オースチンのイングリッシュローズです。透き通るように美しいピンク色と、丸みのあるロゼット咲きが女性らしさを感じさせます。咲き進むにつれピンク色が濃くなってきますよ。
ミルラ香が強く、「第4回国際香りのばらコンテスト」で金賞を受賞。強香と言われるほど良い香りがします。
イングリッシュローズなのでシュラブですが、2mほどまで枝を伸ばすので小さめのつるバラとして扱うことができますよ。
イングリッシュローズの中ではあまり有名な方ではないかもしれませんが、病気にも強くて良いバラだと思います。
コーネリア
花経3cmぐらいの小輪で、独特のアプリコットピンクが特徴的なコーネリア。房咲きで花束のように花を咲かす姿がとても可愛らしいですよ。優しく柔らかい印象で、他のバラとも合わせやすい品種。
生育力が強く花付きも良いので、満開時には大変見応えのある光景になります。壁面や大きなアーチなどへの誘引にも向いているでしょう。
香りの良さにも定評がある品種で、ムスクの甘い香りも魅力的。
フェリシア
強調し過ぎずどこか控えめで、飾らない柔らかな雰囲気が魅力的なオールドローズ。派手でも地味でもないですけど、なぜか印象に残る優しいバラですね。
ふんわりとしたピンク色のロゼット咲きが可愛いく、爽やかで甘いフルーティーな香りも特徴です。
トゲが少なく枝がしなやかなので誘引しやすく、四季咲きではないけど返り咲きが特に多い品種なので、初冬頃まで開花を楽しめますよ。
シドニー
シドニーはポートランドローズ(18世紀頃にフランスで人気だったバラ)で、いわゆるオールドローズらしい見た目を持っています。
花弁が多いクォーターロゼット咲きで、可愛いピンク色の花弁がたっぷりと重なった花姿。まさにオールドローズといったところですね。
オールドローズ香であるダマスクが強く、少しフルーツのような香りもあり、見た目だけでなく香りも楽しめる品種です。
まとめ
ピンク系のバラは可愛らしい中にも上品さがあり、写真で見ているだけでも癒されるものばかりですね。絶大な人気を誇り定番の花色ですが、やはり種類も多いこともあり、私も新しい苗を買う時につい選んでしまうことが多い色です。
つるバラが満開になりまるで桜のように一面ピンクに染まる庭は、夢のように幻想的で華やかな庭になること間違いなしですよ!