バラが休眠期に入る1月頃は、寒い季節ですが、冬に行うお手入れがたくさんあります。剪定・誘引作業もその一つですが、それと同時に、バラの植え替え作業も必要になります。鉢植えで育てているバラの場合は、少なくとも2年に一度程度は鉢替えをすると、春にまた、たくさんの花を楽しむことができますよ。
植え替えの目的
バラの植え替えをする時期は、休眠期に入る1月頃の冬の時期。
目的は、大きな鉢への鉢増し、古くなった用土替え、根の整理などがあります。
鉢増し
地植えと違いスペースが限られている植木鉢では、成長に合わせて鉢を替えないと根が詰まってしまいます。
窮屈にならないよう、6号鉢なら8号鉢へ、8号鉢なら10号鉢へと、二回りほど大きな鉢へと植え替えてあげると良いかと思います。
何度も鉢増しするのめんどくさいし、始めから一気に大きな鉢へ植え替えたい…と思うかもしれませんが、鉢増しは徐々に大きな鉢に変えていくのが鉄則です。
バラに対して大き過ぎる鉢にすると、鉢に対して根が成長していないため、土の中の水分を吸い切れずに加湿気味になってしまい、根腐れしてしまう可能性があるからです。
最終的には10号以上の植木鉢で育てると良いですが、それまでは徐々に鉢増ししてくださいね。
用土替え
冬の植え替えは、古い用土から新しい用土に替えると言う目的もあります。
1~2年使った土は、養分が吸収され、土の中に十分な栄養が残っていないんですね。
固くなったり粒が潰れてしまったり劣化してしまい、通気性や水はけの悪い土になってしまうのです。
そこで1~2年に一度十分な栄養のある新しい土に替え、一度リセットしてあげる必要があります。
スペースがなく鉢増ししない場合でも、この作業は必須になりますよ。
根の整理
もう一つの目的は、根の整理です。
植木鉢の限られたスペースの中では、根が伸び過ぎると根詰まりしてしまいます。
なので、一度根鉢をほぐして土を落とし、長く伸び過ぎた根ははさみで切り取らなければなりません。
ただし、これは冬の植え替え時のみの作業で、5~6月頃に行う新苗の植え替え時は休眠期でもないですし、生育期なので、根鉢を崩さずそのままの状態で植え替えてくださいね。
植え替えの手順
続いては、植え替えの手順です。鉢増しする場合もしない場合も、同じように植え替えます。
1. 根が出ていたら切り落とす
もうこんな風になっていたら、必ず植え替えですね。鉢底から根が出てしまっています。
こんな状態であれば鉢から抜けないので、根を切り落としてしまいましょう。
2. 鉢から株を抜く
鉢から株を抜きますが、なかなか抜けない場合は、手でトントン叩いたり、鉢の縁をゴムハンマーで叩いたりすると抜けやすくなりますよ。
ぎっしりと根が詰まって根詰まりしてしまっていますね…
3. 根をほぐす
底に巻き付いていた根をほぐします。ミニ熊手などを使っても良いですね。下の方の根をカットして短くしました。
4. 土をできるだけ落とす
根鉢の古い土はできるだけ落としたいので、根をほぐしながら土も落としていきますが、水をかけて土を落としても大丈夫です。
根も傷付きにくいですし、土もかなり落とすことができますよ。
5. 底に土を少し敷く
ここまでできたら、実際に株を植えていきます。
まずは株を植える前に少し、底に土を敷きます。排水性の良い植木鉢であれば、鉢底石は要りません。
6. 株を置く
土の上に株を置きます。
鉢の真ん中に来るように株を入れ、株の表面が鉢の縁から5cmほど低くなるようにします。
下に敷いた土を増やしたり減らしたりして高さを調節してくださいね。
7. 用土を入れて植え付け
位置が決まったら、周りに用土を入れしっかりと植え付け。
あまり強く押さえつけてもいけませんが、鉢をトントンと落としたりゆすったりして、隙間までしっかりと土が入るようにします。
8. 水やり
植え付け後は鉢底から流れ出るほどたっぷりと水やりをしましょう!
以上がバラの植え替えの手順になります。
植え替えの用土
皆さんはバラを植える時、どんな土を使っていますか?
我が家は鉢の数が多いため、専用の培養土を買うと高くなってしまうので、土を配合してオリジナル培養土を手作りしています。
過去の記事で土の配合についてもご紹介しているので、詳しく知りたい方はぜひご覧くださいませ。
まとめ
植え替えや用土替えをすることで、春の花付きが全然違ってきますので、寒い季節ですが、ぜひバラたちをリフレッシュさせてあげてくださいね。