バラを育てる上で、日当たりの良さは重要です。ですが、一日中日当たりの良い場所ばかりではありませんよね。北側の庭なんかは特に日当たりが悪かったりします。そんな日陰になる庭には、耐陰性のあるバラを選ぶと良いでしょう。日陰に強い10種類のバラをご紹介します。
シェードガーデンでもバラを育てたい!
バラだけでなく植物にとって、もちろん日当たりが良いに越したことはありません。植物は日光を好む生き物ですから。
しかし、どうしても育てる場所が日陰になってしまうと言うことも少なくありませんよね。
今回ご紹介するのは、数時間だけ日が当たる半日陰、直接日は当たらないけどうっすらと日差しがある明るい日陰などに対応した、耐陰性のあるバラです。
やはり完全な日陰だと難しくなるので、3~4時間程度は日が当たる半日陰以上の庭での栽培のご参考にして頂けたらと思います。
【1】ニュードーン
他のバラが一段落した頃咲き始める、遅咲き品種のニュードーン。
1997年の世界バラ会議にて殿堂入りしています。つるバラでは初めての殿堂入りで、それ以降四季咲き性のつるバラが多く誕生することとなりました。まさに歴史的な名花ですね。
日陰に強いバラとしてよく名前があがる品種で、我が家でも半日日陰になる場所で育てていますが、花付きも良く毎年たくさんの花を付けてくれます。
耐寒性や耐病性にも優れており、丈夫で育てやすいバラとして人気がありますよ。
【2】アイスバーグ
木立ち性のものとつる性のものがあるアイスバーグ。
どちらも耐病性が強く、強健種として初心者の方によく勧められるバラです。純白な花も清楚で美しい!
1983年には世界バラ会議でも殿堂入りしていますし、つるアイスバーグはトゲが少なく枝がしなやかなので誘引もしやすいですよ。
生育旺盛で日陰にも強いバラとして知られています。
【3】カクテル
日本ではとてもポピュラーな、一重咲きの人気品種と言えばカクテルです。各地のバラ園に行くと、必ずと言っていいほど見かける品種ですね。
これだけ知れ渡っていますが、意外にも、世界バラ会議で殿堂入りしたのは2015年とまだ最近です。
とにかく花が多い多花性で、病気や害虫にも強く、こちらも初心者に育てやすいと言われています。
日の当たる庭よりは少なくなりますけど、強いバラなので、明るい日陰などでは花を楽しめるでしょう。
【4】フランソワジュランビル
樹勢が良くシュートがよく発生し、花付きが大変良いことで知られるフランソワジュランビル。一季咲きですが、10m以上も枝が伸びることもあるバラです。
このバラは100年以上も前に作られたオールドローズで、長い間世界中の人たちから愛され続けています。現在でも、つるバラの中でとても人気が高い品種ですね。
丈夫で耐陰性が非常に強いため、我が家では北側のフェンスに誘引していますよ。
日が当たらない時間が長い場所ですが、物ともせず、フェンス一面をピンクに染め上げるほど咲き誇っています。
【5】ブルーフォーユー
ひと枝からいくつもの花が房になって咲く、フロリバンダ系の豪華なバラ。
育てるのが難しいと言われるブルー系統のバラですが、このブルーフォーユーは耐病性に優れ、初心者向けで育てやすい品種です。
何より、この落ち着いた藤色のような色合いが美しく、気温によって色が濃くなったり薄くなったり変化するんですよ。
直射日光よりむしろ半日陰を好むんじゃないかと言うほど、我が家でも他の植物の陰になっても、たくさんの花を咲かせてくれます。
【6】新雪
アイスバーグと同様、雪のような純白な花を咲かせるつるバラです。大輪咲きで、花が大きめで存在感があります。
春から秋頃までよく花を付ける四季咲き性で、黒星病などの病気にも強く育てやすい品種ですね。
ニュードーンを親に持っているためか、日陰に強い性質があり、日が当たりにく場所でもよく成長してくれます。
我が家ではあまり日の当たらないベランダで育てていますが、毎年元気に大きな花を咲かせてくれますよ。
【7】バフビューティー
アプリコット色の温かみのあるつるバラで、ロゼット咲きがかわいい品種です。つるバラの中でとても人気が高いですね。
こういった明るい色合いのつるバラはあまりないので、貴重な存在だと思います。
伸長力があるため、壁面やアーチ、パーゴラなどへ誘引しているお家もよく見かけます。丈夫で強健なので、たくさんの花を付けるバラですよ。
黄色系のバラの中では珍しく強いバラなので、スペースがあれば日陰でも育てることができるバラです。
我が家も日の当たりにくいベランダで育てています。
【8】グラハムトーマス
人気が高いイングリッシュローズの中でも、トップクラスの人気を誇るのがグラハムトーマスです。花色も花形も素晴らしい、まさに名花。
2009年の世界バラ会議でバラの殿堂入りを果たしました。
温かみのある黄色いつるバラで、3~3.5mほど枝が伸びます。少々うつむき加減になるので、下から見上げるような仕立てにすると良いですね。壁面などへの誘引にも向いています。
日陰にめちゃくちゃ強いと言うわけではないですが、日の当たる場所に植えることができなければ、日陰になる場所に植えてもちゃんと育ってくれると思います。
【9】スパニッシュビューティー
ゆるくウェーブがかったひらひらとした花びらが可愛らしい大輪のバラ。花色、花姿共に、まるで宮殿にありそうな見た目で美しいバラです。
トゲが少ないため扱いやすく、その上強い香りも持っています。
伸長力がありますが花の重みでややうつむくので、高い場所へ誘引して見上げる形にすると良いかと思います。
半日陰の耐性も持っており、私が育てているスパニッシュビューティーも他のバラで陰になることがあるのですが、もう10年近くとてもきれいです。
【10】アンジェラ
多くの家庭で育てているのを目にするアンジェラ。
栽培が簡単で、特別深い知識がなくても育てられるため、バラを始めたばかりの方におすすめされることが多いバラです。
小輪で明るいピンク色の花が咲き、とても花付きが良い品種なので、満開時には株全体を覆うようにピンク色で染め上げますよ。
うどんこ病や黒星病などの病気にも強い耐性を持っており、地植えにして放置しても丈夫に育ってくれるほどです。
そして耐陰性もあるので、スペースが広い場所であれば、日陰になっても花を咲かせてくれることでしょう。
まとめ
今回ご紹介したバラは、どれも日陰に強いと言われているバラばかりです。
しかし、育てる環境や世話の仕方などや、日の当たる時間によっても違ってきますので、その辺は実際に育てながら判断していってくださいね。
また、日陰に強いと言っても、完全な日陰と、半日陰でも変わりますので、日々のバラの状況を見ながら上手に育てていけると良いと思います。