日本の夏は暑い!そんな暑さのせいで、どうしても庭の花は少なくなりがち。しかし春のように百花繚乱とはいかなくとも、暑さに強く夏でも育てやすい花はたくさんありますよ。夏の花を取り入れれば、夏の庭もカラフルで美しくなること間違いなし!
ペチュニア
夏を代表する花と言っても過言ではないペチュニア。春から秋頃まで長い間開花してくれ、丈夫なためガーデニング初心者の方でも育てやすい花です。公園の花壇などでもよく見る一般的な花ですね。夏の花はペチュニア抜きには語れません。
ペチュニアは雨に弱いと言う性質があるのですが、それを改善して作られたのがサントリーのサフィニア。1989年に発売されて以降、現在でもとても人気のある品種です。
ペチュニアもサフィニアも、それほど手入れすることなくぐんぐんと育ってくれ、豪華な花をたくさん付けてくれますよ。何より値段も安く購入しやすいのも魅力です。
カリブラコア
1990年にペチュニア属から独立した品種で、ペチュニアに似ていますがペチュニアより小ぶりでたくさんの花をつけるのがカリブラコアです。ひと昔前はペチュニアの方が人気でしたが、今では負けず劣らずの人気がある花です。
とにかくカラーバリエーション豊富で、ペチュニアにはない色もあります。また、花がとてもこんもりとなるので、庭の中でも目立った存在になるのではないでしょうか。1株だけでもとても豪華さがあります。
近年品種改良が進んでおり、八重のものやペチュニアに似たものなどもどんどん出てきており、今後に期待できる花の1つ。
ニチニチソウ
ペチュニアと同じく、夏の花壇やコンテナを飾る定番の花、ニチニチソウ。5~10月頃までの長い間花を咲かせます。こちらも安価で購入できるガーデニング初心者向けの花です。
高温にとても強い性質を持っているので日本の暑い夏でも育てられますが、逆に加湿や雨に弱い面もあります。庭で育てる場合は、湿気が少なく風通しの良い場所を選びましょう。日光を好むので、日当たりの良さも大切です。
最近では、大輪や小輪の品種、今までなかった淡い色の品種など、種類も数多く充実しています。様々なものがあるので、夏の寄せ植えに使ってみるのもお勧め。
ベゴニア
春~秋頃まで長い間花を楽しめるベゴニア。ベゴニアの花は、主に木立ち性ベゴニア、根茎性ベゴニア、球根性ベゴニアの3つの種類に分類されます。その中でも日本で特に馴染みがあるのが、木立ち性のベゴニア・センパフローレンスと言う種類。
ベゴニアの花や葉は形が特徴的で、ピンクや赤の鮮やかな花色がパッと目を引きます。丈夫で花が小さめのため、鉢やコンテナなどの寄せ植えにも使いやすいですね。
三重県桑名市にある「なばなの里」内にある「ベゴニアガーデン」には、約5,000鉢ものベゴニアが栽培、展示されています。あまり日本では見たことのないベゴニアなどもあり、夢のように美しい世界でした。
バーベナ
4~11月頃まで開花するバーベナ。茎の先に小さな花を房のようにしてまとまって咲かせます。一年草のものと宿根草のものがありますが、一年草のものの方が多く出回っています。
夏になると少し花数が減ることもあるけれど、基本的に暑い夏でもたくさんの花を咲かせますよ。特に改良品種は丈夫で花付きが優れたものも多くあります。
水はけが良い土と、風通しが良く日光がよく当たる場所で育てれば、炎天下でもたくさんの花を美しく咲かせるでしょう。
ランタナ
徐々に花色が変化することから、和名で七変化と呼ばれる常緑低木のランタナ。鮮やかな色の花を、手毬のようにまとまって咲かせます。アメリカが原産の植物で世界中に広く分布しており、日本でも沖縄などに分布しています。
丈夫で育てやすい上、開花時期も長く暑い夏でも花を咲かせることから、夏の寄せ植えや花壇に使われることも多いですね。
ただし自生力がとても強いことから、世界の侵略的外来種ワースト100にも選ばれてしまっている花。ランタナを育てる場合は、増えすぎないよう注意しなければなりません。
ペンタス
熱帯植物なので、寒さには弱いですが暑さにはとても強く、日本の夏でも暑さに負けてしまうことなく花を付けます。星型のような小さく可愛らしい花をまとめて咲かせる植物。
1つ1つの花は小さいけれど、はっきりとした色が多く固まって咲くのでよく目立ちます。赤やピンクや白などが一般的ですが、青に近いものなども流通していますよ。
寄せ植えにしても美しいですが、単体でも十分見応えのある花です。
イソトマ
真夏の時期には花つきが悪くなってしまいますが、5~10月頃までは花を咲かせる1年草。紫や白色の星型の花はどこか爽やかで涼しげなので、夏にピッタリの花です。
高温多湿に弱い性質を持っているので、水はけの良い土を使い、風通しが良い場所でできるだけ雨に当たらないようにします。
ちなみに、イソトマはイソトミンと言う毒を持っています。切り口から出る白い液には毒があるので、直接触れないよう、目に入らないように注意して育てましょう。
トレニア
小さく可愛らしい花を次々と咲かせるトレニア。花が小さくスッキリとしているので、爽やかな印象です。初夏から秋頃まで楽しむことができる花。
日光を好むので日が当たる場所で育てるのが良いですが、耐陰性もあるので、多少陰になる場所でも明るければ育てることができます。
日本の暑さにも耐えることができ湿気にも強いため、丈夫で初心者でも育てやすくお勧めですよ。それほど手間をかけなくても、たくさんの花を咲かせてくれることでしょう。
ヒマワリ
夏を連想させる風景に必ずと言っていいほど出てくるヒマワリの花。英語ではsunflowerと言い、太陽の花と言う意味があります。太陽に向かって伸び伸びと咲く姿を見ると、明るく元気がもらえる気がしますね。
定番の大きく黄色い花のものから、オレンジ色や八重咲きのもの、切り花用のものまで種類も様々。庭で豪快に育ててみるのもワイルド感があって良いですね。
全国にはヒマワリ畑がたくさんあります。自分が隠れる程の大きなヒマワリの中を歩いてみると、童心に返ってワクワクしますよ。今年の夏は、ヒマワリ畑に出かけてみてはいかが?
アサガオ
小さい頃、学校や家でネットを張って育てたと言う方も多いでしょうね。日本を代表する夏の花アサガオ。日本人には古くから馴染み深い花です。
名前の通り朝方咲いて昼には閉じてしまう花ですが、品種によっては長く咲くものもあります。古くから改良されてきたので色や種類も豊富ですよ。
アサガオを育てる時は、ネットやトレリスなどに這わせて育てるのが一般的。アーチにしても豪華さがあり、より夏を感じることができます。
ハイビスカス
夏や南国をイメージする代表とも言えるものがハイビスカスですね。一目見ただけで豪華で、これほど夏を派手に彩ってくれる花は他にないのではないでしょうか。
ハワイや沖縄などのトロピカルな夏のイメージがありますが、実は暑さが苦手で、真夏の猛暑の時期には花が少なくなります。それでも鮮やかで目立つ花は夏を演出してくれるので、ぜひ取り入れたい花ですね。
園芸品種もとても多く、日本でも夏になると見かけることが多くなります。誰もが知っている、華やかでとても人気の高い夏の花と言えるでしょう。
ポーチュラカ
多肉植物のようなプックリとした肉厚な葉や茎を持つポーチュラカ。5~11月頃までの暑い時期に楽しめる花の1つ。高温を好む植物なので、日本の猛暑のような暑い夏でも育てることができますよ。
高温と日光を好み、乾燥にも強い性質があります。湿気にはそれほど強くありませんが、多少の雨なら耐えることが容易です。
地面を這うように咲くことや乾燥に強いことから、ハンギングや壁掛けなどの鉢植えで育てるのにも向いている草花ですよ。
インパチェンス
日当たりが悪い庭、ベランダ、北向きの場所などでも育てることができる、日陰の庭の救世主インパチェンス。半日陰でもよく育ち、花を次々と咲かせてくれる貴重な存在。初夏から秋頃まで長い期間開花します。
一般的な一重のものはニチニチソウに似た形をしていますが、他にも、半八重咲き、八重咲き、バラ咲きなどバリエーション豊かな形がありますよ。花付きが良いのでこんもり豪華な見た目になります。
日が当たらない庭であまり植物が育たないと言う家では、ぜひインパチェンスを育ててみると良いですね。
まとめ
春の花の多い時期やバラが終わって一息、と言った夏のシーズン。しかし夏だからと言って何もないのは寂しいですよね。
世界には数え切れない程の植物があり、その中には熱帯や亜熱帯が原産のものも多くあるので、日本のあつーい夏にも耐えられる植物も実はたくさんあるのです。もちろん冬も同じ。
暑い夏は手入れも大変だけど、年中美しい花に囲まれていたいものです。暑さになんて負けていられない!綺麗な花がたくさん咲いたら暑さも忘れるかも。暑い夏でも庭で至福のひとときを過ごしたいですね。