生花のような華やかさには欠けるものの、アンティークな雰囲気や生花より長く楽しめることから、インテリアとしても人気の高いドライフラワー。庭で咲いた花や購入した切花を使って自分で作ることも簡単ですよ!枯れる前にドライフラワーに!
どんな花でもドライフラワーに出来るの?
と言っても、全ての花がドライフラワーに出来るわけではありません。花の種類や特徴によって、しやすいものとしにくいものに分かれます。
ドライフラワーに出来る花
まず、ドライフラワーに出来る花の特徴は、水分が少ないもの。ドライフラワーにするには完全に水分を抜くので、最初から水分が少ない花の方が作りやすいのです。水分が多いものは抜け切るまでに時間がかかるので、その間に花が傷みやすいです。
そして、枯れかかってからドライフラワーにすると思っている方もいるかもしれませんが、実は新鮮な花の方が出来上がった時に綺麗な仕上がりになるのですよ。枯れかかったものをドライフラワーにすると、花びらがもろくなっていたり綺麗な色が残せなかったりします。
ドライフラワーに出来ない花
逆にドライフラワーに出来ない花の特徴は、出来る花とは反対なので水分が多いもの。また、花びらが薄いものも変形しやすいので向いていないと言えます。
水分が抜けた時に変形したり変色したりする花はドライフラワーにしても美しく残せません。出来ないものの代表的な花は、ユリ、キク、チューリップ、多肉植物などが挙げられます。
ドライフラワーの作り方
では、どのようにドライフラワーを作るのでしょうか。作り方を見てみましょう。
自然乾燥
1番簡単に出来る方法としては、自然乾燥です。
戸外であれば日光が直接当たらない風通しの良い場所、屋内であれば窓辺ではない場所などが適しています。クーラーが当たる場所なども乾燥しやすいのでお勧め。
季節にもよりますが、だいたい3~10日ほど干しておくだけで水分が抜けてドライフラワーが完成します。
シリカゲルを使う
自然乾燥の他には、シリカゲル(乾燥剤)を使った方法もあります。こちらも作り方はとても簡単で、シリカゲルの中に1週間ほど花を浸けておくだけで完成します。
自然乾燥よりも生花の色がそのまま残りやすい上に、形も綺麗なまま残せる方法ですよ。
以降、ドライフラワーに向いている、実際に私が作ってみたものを中心にご紹介します。
ミモザ
ドライフラワーの中でも不動の人気を誇るミモザ。春先に鮮やかな黄色いフワフワの花を付ける植物です。
もともと乾燥しやすいためドライフラワーにしやすく、鮮やかな色も残しやすいため、干しておくだけで誰でも簡単に作ることができます。ミモザのドライフラワーを使ったリースやスワッグも人気ですね。
千日紅(センニチコウ)
鮮やかで真ん丸な可愛らしい形が特徴的な千日紅(センニチコウ)。生花のうちからカサカサとした既にドライフラワーのような手触りなので、ドライフラワーにすることは難しくありません。100円ショップの花材としても販売されているのもよく見かけます。
バラ
美しいバラ。せっかく咲き誇ったバラを、せっかくならば残しておきたいもの。庭に咲いたバラをドライフラワーにするのは、そう難しいことはありません。我が家でも自然乾燥でよく作ります。
ただし、バラと一言で言っても種類が多く向いているもの、向いていないものもあります。花びらが薄いもの、多過ぎるものは上手く作れない場合があります。私も失敗してしまった種類もいくつもあります。
また、バラは水分が抜けると変色しやすいため、汚い色になってしまうこともあります。逆に黒っぽくなってシックになることもあるので、色々試しながら作ってみると良いですね。出来るだけ綺麗な色を残したい場合は、シリカゲルを使った方法がお勧め。
アジサイ
ドライフラワーの中でも人気が高いアジサイ。インテリアとして飾るだけで、ぐっとオシャレな感じがしますね。
アジサイと言えば梅雨のイメージがありますが、その時期のものよりも秋に咲くアジサイの方がドライフラワーには向いています。秋色アジサイなんかは、アンティークな色合いでドライフラワーにすると魅力が増大する気がします。
ただし、私もたくさんアジサイでドライフラワーを作っているけれど、時間が経つと花びらが落ちやすいデメリットがあります。
ラベンダー
北海道など寒い地域のイメージがありますが、自宅の庭でも育てられるラベンダー。ハーブの女王と呼ばれ、言うまでもなく香りが良いことで知られています。
やはりその香りを楽しむためにポプリとして残しておくのも良いですし、挿しておくだけでもシンプルで可愛い。リースなどにアレンジすることも出来ますよ。
かすみ草
小さな花をたくさん付ける控えめな花、かすみ草。単体でも楽しめるし、他の花と合わせても更に楽しめる、そんな万能ななくてはならないかすみ草は、ドライフラワーにもピッタリ。
ピンクや緑に染めたものも流通しているので、そういったものをドライフラワーにすれば、色とりどりのかすみ草のドライフラワーを作ることができます。ハーバリウムの材料としても人気ですね。
スターチス
ドライフラワー作りの定番の花、スターチス。5~6月頃にカラフルな花を咲かせる植物で、切り花としてよく見かけることが多いのではないでしょうか。
センニチコウと同じく、生花の時からカサカサとした水分が少なめの花なので、非常に簡単にドライフラワーにすることが出来ます。
ドライフラワーになっても鮮やかな色が残りやすいため、とても人気がありますね。
綿(ワタ)
私たちの服やタオルに使われる綿は、綿(ワタ)の花コットンボールから作られていることをご存知ですか?種を守るためのフワフワとした実が綿の材料となるのです。
繊維としてだけではなく、ドライフラワーとしても人気がある綿の花。花屋さんなどでも見かけるので、吊るしておけばドライフラワーが作れますよ。クリスマステイストのスワッグなどにもピッタリ!サンキライなどとの相性が良いです。
パンパスグラス
パンパスグラスとは、公園などでもよく見かける、夏の終わりから秋頃に花穂をつける植物。フワフワとした柔らかい花穂はとても触り心地が良く、そのままドライフラワーにすることが出来ますよ。
大きいものだと背丈が3mほどのものもあるので、花穂をドライフラワーにしても迫力があります。まるで魔法のほうきみたい!
ススキ
秋になると道端などでもたくさん見かけるようになるススキ。パンパスグラスと同じで、こういった花穂を付けるものはドライフラワーに向いています。花穂には最初から水分が少ないので、置いておくだけでも自然とドライフラワーになりますよ。
秋にはススキを使ったドライフラワーのスワッグを作ってみませんか?
エキノプス(ルリタマアザミ)
まるでボールのような、真ん丸な愛らしい形の花を付けるエキノプス。とてもユニークな見た目が特徴的。ルリダマやルリダマアザミなどともばれています。
苗だけでなく切り花などでも販売されているので、そのままドライフラワーとして楽しむことができますよ。私も切り花を購入して、立てておいただけでドライフラワーになりました。
エリンジウム
6~8月頃に開花するセリ科の植物エリンジウム。トゲトゲのシャープな花がかっこいい印象の花ですね。
こちらもドライフラワーにするのは簡単ですが、なんせトゲトゲで痛いので、素手で触る際にはトゲが刺さらないよう、気をつけて作業しましょう。
サンキライ
毎年冬頃になると花屋さんでよく見かけるようになる、ユリ科の落葉低木。緑の実を付けますが、冬にかけてだんだんと赤く染まっていきます。自然乾燥でドライフラワーを作ることが可能で、赤い実はだんだんと色がくすんでくるものの、1年ほどは楽しむことができますよ。リース作りの材料などにもお勧めです。冬の植物雑貨には欠かせません。
スモークツリー
スモークツリーとは、6~7月頃の初夏にかけて咲く花木です。フワフワとした穂のような花を付け、それがまるで煙のようにくすぶって見えることからこの名が付けられました。
花の部分を立てておくだけでドライフラワーになってくれますが、穂が落ちやすいのが難点。あまり触らない位置に飾っておくのが良いと思います。
ナズナ
育てているものだけでなく、道端の野花を使ってドライフラワーを作ることも出来るんですよ!散歩がてら、植物探しをしてみると楽しいもの。子供の頃を思い出して楽しくなりますよ。
ペンペン草とも呼ばれているナズナは、食用や薬草としても使われることがあります。そんなナズナも簡単にドライフラワーに!お金をかけなくても、素敵なドライフラワーは出来ますね。
まとめ
生花にはない魅力があるドライフラワー。スワッグやリースにしたり、いろんなアレンジ方法があります。飾り方も様々ですよ。
せっかく咲いた花を保存すると言う意味でも、庭の花で作ってみてはいかがでしょう。庭で咲いた花を2度楽しめるなんて、こんな素敵なことはありませんね。