たかがフェンス、されどフェンス。フェンスの色や形だけで、家全体の印象がガラリと変わるもの。私はずっと木を使った白いフェンスに憧れていました。しかし外構屋さんに頼むとなかなかの値段がしますよね。よし!じゃあ自分で作ろう!と言うことで、一から全て手作りしてみました。
今までのアルミフェンス
元のフェンスはこちら。手前のネットフェンスではなく奥の白い方です。
よくあるアルミ製のもので、30年前に家を建てた時につけられたものなので、かなり汚くなっていました。
兄の家を敷地内に建てる時に、ついでに外構屋さんに外してもらいました。電動ノコギリで簡単に切れます。
今回は元々そのアルミフェンスがあったブロックの上に、新たにボーダーフェンスを作っていこうと思います。
フェンスの図面
まずはだいたいの設計図を描いてみました。庭の長さが16mほどなので、上記で描いたフェンスをワンセットとし、これを9枚繋げていこうと思います。
設計図は自分が分かれば十分なので、簡単なものでOKです。
素人なのでプロが描くようなものは描けませんが、ちょっとはイメージしやすくなるし、自分の覚え描きにもなります。
フェンスの材料SPF材を購入
まずはホームセンターでフェンスの材料となるSPF材を54枚購入。サイズは、1×4(ワンバイフォー)の6フィート。
ちなみにこの1×4と言うのは単位がインチのことで(実際にはひと回り小さな寸法になります)、木材の規格サイズのことを表しています。
この場合だと、厚みが19mm×幅が89mm、6フィートは1820mmの長さの木材と言うことになります。1×4や2×4は、DIYでもよく使われるサイズですよ。
そしてSPF材はどこのホームセンターでも手に入りやすく、安価に買えるのが特徴の木材。
Spruce(トウヒ)Pine(松)Fir(もみの木)の頭文字を取って総称したもので、主にアメリカやカナダの針葉樹が使われており、柔らかく加工しやすい木材です。
その反面、耐水性や耐久性には優れていないため、室内用の家具などを作る方が適しています。
私は腐ってしまったらまた作り直すと言う気持ちで買いましたが、半永久的にきれいな状態を保ちたい方にはおすすめしません。
フェンスは雨ざらしになり劣化しやすいため、樹脂や人工木なら耐久性に優れ長持ちするので、そういった丈夫な材料を使えば、メンテナンスも楽になるのではないでしょうか。
念入りに塗装
腐ったら作り直しますができるだけ長く保ちたいので、安いものを買った分だけ手間をかけねば。
日差しや雨から守るため、できるだけ長持ちするように塗装に力を入れます。
ふちまで塗り残しのないよう、白ペンキをペイントローラーを使って3度塗り。
防腐剤もしっかりと塗る
ペンキが完全に乾いたら次は透明の防虫防腐剤を塗っていきます。こちらは念には念を入れ、4度重ね塗りをしました。
何重にも塗ったため、6枚を塗るのに3日ほどかかりました。(写真はなぜか7枚になってますが、ワンセット6枚で作っています。)
フェンスの柱となる部分を作成
柱となる部分を2枚の木材を組み合わせて作っていきます。フェンスの高さとなる95cmの木と、18cmの小さな木を組み合わせます。
幅は両方合わせて7.4cmにしたいので、3.7cmずつの厚みの木材を使います。
もっと高いフェンスにしたい方は、95cmの部分を自分の好きなだけ長いものにすればOKですよ。適当な長さのものを買ってきて、ジグソーやノコギリでその高さに切ります。
ラティス用の柱として販売もされている
2枚の木材の下部を合わせてネジでくっつけたら、柱部分の完成!でも実はこれ、ラティス用の柱として、作らなくてもホームセンターなどで販売されているのです。
最初の2本は買ってみたんですが、やはり少しでも安くしたいと言うことで、これも木材を組み合わせて作ることにしました。
写真のようにねじ穴もあけなければならないので、めんどうな方は買ってもいいかもしれませんね。
ラティスポスト固定金具を使用
こちらはラティスポスト固定金具と言う、ブロックへ柱を立てることができるもの。名前の通りラティスのためにあるものですが、今回はこれを使ってフェンスを立てていきます。
地面への埋め込み型のタイプもあるので、ブロックがない家は、直接地面に立てることもできますよ。
先ほどの柱を7.4cmにしたのは、この金具の四角い柱を立てる部分が7.4cmだったからです。少しきついぐらいでしたが金槌で押し込み、作った柱が見事にスッポリと入りました。
真ん中の穴の空いた部分にネジを締め、抜けないようにしっかりと固定します。
フェンスの組み立て
まずは2つの柱を横の棒の長さの182cmに合わせます。
ここで注意することは、ワンセットで終わりではなく隣へ隣へとフェンスを繋ぎ合わせていくので、柱の真ん中の部分に横の棒の端が来るようにします。
そして次のワンセットも柱の真ん中からつけることで、どんどん繋がっていきます。(1番はしっこは柱の端にピッタリくっつけてOK)
柱が立てられたら、いよいよボーダーとなる部分の横の棒を取り付けます。ボーダーフェンスは下から組み立てるのが基本。
8.9cm幅の木を使っており、木と木の隙間が3cm。6枚の木が並ぶことを計算し、1番下の木の下部が、柱のてっぺんから68.4cmのところに来るようにします。
柱の裏から電動ドライバーを使いしっかりと固定。これは電動がないとかなり辛い作業になります。
隙間用の木材とスプリングクランプを使用
2段目からは、3cmの隙間用の木を使用。この上に2段目の横の棒を置いてネジで締めるだけなので、この隙間用の木があるのとないのでは大違い!だから下から作る方が簡単なのです。
とは言っても、私は全て1人で作業していたので、右端で作業していると左端がずれたり落ちてしまったりで、苦労することも多々ありました。
2人で作業すれば1人が持って固定していてくれれば良いのですが、私の場合は木を固定しておく必要があったのです。
そこで活躍したのがスプリングクランプ(板などを固定する時に使用する道具)。これで固定していれば、ずれたり落ちたりする心配がありません。そんなこんなで黙々と孤独に作業。
水平器を使ってまっすぐに
水平器を使って完全に水平が取れているか測りながら同じ作業を繰り返し、2段目、3段目……こんな感じで6段目(1番上)まで作ります。
1番下の木や水平がずれなければ、隙間用の木もピッタリ3cmなのでずれてくることもなく、柱のてっぺんと1番上の木の上面がピッタリになります。
1セット完成!
はい!ワンセット完成しました。最初は苦戦しましたが慣れればそんなに難しい作業はないので、簡単ではないかもしれませんが、初心者の方でもできると思います。
私の場合は1人でこれをあと9回繰り返したのでサボり含め数ヶ月かかりましたが、ちょっとのスペースならばそれほど時間はかからないのではないでしょうか。
ただ、手伝ってもらえる方がいるのであれば、絶対にその方がいいですけどね。
まぁいいか、は失敗の元
あとはひたすら同じ作業を繰り返していくのみ。柱の真ん中で終わっている木にピッタリとくっつけて次のワンセットを繋いでいきます。
1度だけ、一番下の段がずれてしまったけど、まぁちょっとぐらいいいやと思いそのまま進めてしまったら、そこから全てが斜めになり始めて結局全部やり直したことがあります。
結局二度手間になってしまうので、最初から水平をとって慎重にやることが大切です。
DIYで理想の庭を手に入れる!
端まで全部組み立てたら、最後にもう一度ペンキと防腐剤を塗って完成しました!一朝一夕ではできない大変な作業でしたが、完成した時には達成感に満たされました。
アルミフェンスの時とは全く見た目が変わり、フェンスが違うだけで違う家のように印象もガラリと変わりました。理想の庭に一歩近づけたかな。
バラの花とウッドフェンス
ボーダーフェンスを作ってから3年が経ちましたが、時折ペンキと防腐剤の塗り直しをし、今のところ全く壊れることや腐ることもなくきれいな状態を保っています。
安い木材を使用しているので1年に1度ぐらいのメンテナンスは必要ですが、やっぱりお金がかからず好きなように作れるのが、DIYの良いところですね!
白い木製フェンスは鮮やかなバラとの相性もバッチリで、来年も早くバラの時期が来ないかと楽しみです。
関連商品
- 1×4 6F 54本
- 95cmと18cmを組み合わせた柱10本
- 3cm幅の隙間用の木材
- ラティスポスト固定金具10個
- 電動ドライバー
- 電動ドリル
- ジグソー
- スプリングクランプ
- 水平器
- 水性ペンキ
- 防虫防腐剤