庭で寛ぎの時間を与えてくれるだけでなく、置くことで庭そのものをおしゃれで素敵な雰囲気に変えてくれるガーデンベンチ。ガーデニングのマストアイテムであり憧れ的存在。ベンチが欲しい方にはぜひ挑戦して頂きたい、女性1人でも作れるガーデンベンチの作り方です。
2×4材とは?
ホームセンターでよく見かける1×(ワンバイ)材、2×(ツーバイ)材と言うのは、もともとアメリカで始まった木造枠組壁構法(通称ツーバイフォー工法)で使われていたサイズのことです。
今では日本でもSPF材の規格サイズになっており、1×材は厚みが19mm、2×材は厚みが38mmと決まっています。ホームセンターではあまり見かけないけれど、その上の3×材、4×材もありますよ。
2×材の中には2×1、2×2、2×3、2×4……とあり、それぞれ幅が変わってきます。2×4は38mm×89mmのサイズと決まっており、DIYでとてもよく使われるサイズですね。サイズは覚えておくと設計する際にとても役に立ちますよ。
必要な木材サイズ
- 座面の土台 910mm → 2本 ・ 354mm → 4本
- 座面 910mm → 4本
- 脚 550mm → 4本
- 背もたれ 450mm → 2本 ・ 834mm → 2本 ・ 136mm → 6本
- 肘掛け 500mm → 2本
今回作るのは、横幅910mm、奥行き430mmのガーデンベンチ。このサイズであれば2×4材6F(1820mm)の木材8本のみでできます。
変に端材が出るのがイヤだったのとできるだけ安くするために、ちょうど1820mmの半分である910mmのサイズで作りました。これで1本から2本の横幅の木材を取ることができます。
1. 2×4材をカット
上記に書いた必要なサイズに2×4材の木材をカットします。私はジグソーを使って1つずつ切っていますが、2×材は厚みもあるし測って切る作業は案外時間もかかるので、ホームセンターで切ってもらっておいても良いかもしれませんね。
1カット30円~50円ぐらいで切ってくれるサービスをやっているところが多いですよ。
2. やすりがけ
切った木材を全体的にサンドペーパーを使ってやすりがけします。電動サンダーがあると便利なんですけど私はまだ持っていないので、端材に巻きつけたサンドペーパーでゴシゴシと磨きました。
こうすると手が熱くならずに磨きやすいんです。最終的にもう1度やすりがけするので、ここでは軽く磨いておきます。
3. 土台作り
ここから組み立てていきましょう。まずは座面の下の土台になるパーツを作ります。
座面サイズと同じ910mm×430mmになるように四角い枠を組み立てます。縦の木材は横の木材の厚み分引いて354mmにし、全部で430mmになるようにしました。
枠の中にはきっちりと均等になるように2本の支柱を配置しています。
4. 脚の取り付け
作った土台に対して脚を取り付けます。ここで大事なのが水平。
ずれると出来上がった時にガタガタしたものになってしまうので、脚のどの位置に土台が来るのか正確に測ってから先に目印を書き込んでおきます。私は下から400mmの部分に土台を取り付けました。
1本取り付けるごとに必ず縦横水平を測り、4本全ての脚を取り付けます。もし取り付けた後にガタガタしていれば、ずれている脚を外して修正しなければなりません。
そして必ずこの作業は地面がしっかりと水平な場所で行いましょう!
5. 背もたれのフレーム作り
背もたれ部分の制作に入ります。背もたれが直角で良い場合は後ろの脚を長いものにして背もたれまで繋げてしまえば良いのですが、座った時にちょっと角度があるとラクなので背もたれ部分のパーツを個別で作りました。
端の450mmの木材の幅の中心を測って834mmの木材を2本打ち込みます。これでピッタリと座面と同じ910mmになります。2本の横板の間は136mmあけました。
背もたれに角度をつけるため端の木材2本の下の部分は斜めにカット。35mmの角度をつけてカットしてあります。上の部分も少しカーブをつけたりすると、ワンランク上の仕上がりになるかも!
6. 縦に木材を入れる
背もたれは横向きの木材だけで良ければこちらは必要ないのですが、どうしても縦にも板が入ったデザインのベンチが作りたかったので挑戦してみました。
まずは横向きの木材の間に入れる縦用の木材を136mmに6枚カット。6枚が均等な隙間になるようにあらかじめ目印を書いておきます。
本当は組み木などで木材同士を繋げるのでしょうが、私には残念ながらそんな技術も道具もないのでネジで固定することに。とは言っても1本1本の木材の上にネジが丸見えなのもみっともないので、ダボでネジを隠す方法にしました。
詳しくは過去の記事でご紹介したので割愛しますが、ネジ穴より少し大きな穴を木材の厚みの半分ほどまであけて、中にネジを打ち込み丸棒を入れて隠すと言う方法です。
ネジ頭をダボで隠すやり方を使い、上下からそれぞれ1本ずつネジを打って6枚の木材を固定しました。ここだけは長いネジの方が良いので75mmのネジを使っています。
丸棒で隠した部分をしっかりとやすりがけして平らにすると、ネジを入れた部分もほとんど目立たなくなりますよ。ネジが見えるよりも見栄え的にも安全的にも良い方法です。
7. 背もたれの取り付け
先ほど作った背もたれを脚を取り付けた座面の土台の後ろ側にピッタリとくっつけて、脚の横からネジを打って固定します。これでだいぶ形が出来上がってきましたね。
8. 座面の取り付け
4本の910mmの木材を座面の土台に並べ、1本ずつ上からネジで固定していきます。木材同士の隙間も均等になるようしっかりと測って見栄え良く並べましょう。
1番後ろになる木材だけは背もたれの部分にかぶさってしまうので、そこの部分だけくり抜くようにカットして使います。
9. 肘掛けの取り付け
最後に肘掛けの取り付けです。全体幅の430mmより少し長めの500mmにカットした木材を使用。肘掛けなので角が尖っていると危ないため、4つの角は全てカーブをつけてカットしておきました。
それを上から脚に向かってネジで取り付け。背もたれを作った時と同じように、丸棒を使ってネジ頭を隠す方法にしてあります。
10. 仕上げのやすりがけ
形はこれで完成!本当の完成まであと少し!腰掛けるものなので素材の滑らかさもかなり重要です。バリが出ていたりトゲがあると怪我に繋がりかねませんからね。
最初は100ぐらいの荒いサンドペーパーで全体をやすりがけし、その後240ぐらいの中目で仕上げをします。これでツルツルの仕上がりになりました。
11. 塗装
室内で使うものなら塗装はそれほどこだわらなくて良いでしょうけど、室外であればどうしても腐敗することを考えなければなりません。
ですので今回は4度重ね塗り。防腐剤を2度重ね、水性ペンキも2度塗りしています。
SPF材は安価で使いやすい反面強度は弱い木材なので、無塗装だとすぐに腐敗してしまうので注意が必要です。
12. 脚の下にブリキ板の取り付け
我が家の場合芝生の庭の土の上に置いて使う予定のため、塗装してあると言えどそのまま置くと脚から腐って来そうだったので、脚の下に100円ショップのブリキの板を貼り付けました。気休めかもしれないけどこれで腐ってくるのを少しでも防ぎたい……。
13. 完成!
以上で完成になります!昼から夕方までの作業で、作業人数1人(女)で2日間で作ることができました。材料運びも愛車のハスラーで1人で運んでいます。軽自動車でも6Fなら乗せられました。
2×4材だけで作ることができるので、サイズさえ間違えなければDIYを始めたばかりの初心者の方でも作ることができると思いますよ。難しい作業はありませんしね。
ホームセンターでカットしてもらえば組み立てるだけなので尚更簡単です。
ただし、木材を組み立てていくと持ち上げたりするのがだんだんと重くなってくるので、特に女性の方は怪我には注意して作業してくださいね。そんな私は木材が倒れてきて足をおもいっきり打撲してしまったのですが……。何よりも安全第一…です!
憧れのベンチのある庭を実現できました
ネジや塗料を合わせ、5,000円ぐらいの予算で作ることができました。ベンチは購入しようと思うと1万円以上はすると思うので、自分の思い描いたベンチを安く仕上げることができて良かった!何よりDIYは楽しいですね!
バラの時期にはこのベンチに座って花を見るのが楽しみです。これでまた一歩、憧れのナチュラルイングリッシュガーデンに近づくことができた気がします。夢は自分で切り開くべし!
追記:バラとベンチ
その後肘掛けを曲線にカットし、濃い水色へと塗り直しました。壁面へ誘引してあるピンクのバラの前に置いてあるので、ベンチと良く調和して庭が華やかになった気がします。
関連商品
- 2×4材 8枚
- 防腐剤
- 水性ペンキ
- ネジ75mm
- ネジ57mm
- 丸棒
- 木工用ボンド