DIYをしていると、必ず色を塗る場面に直面することがあります。庭のフェンスであったり部屋に飾る雑貨であったり用途は様々だけど、塗料を使うことは多いはず。さぁ、いざ色を塗ろう!と思った時、一体どの塗料を使えば良いのか迷ったことはありませんか?
塗料って何が違うの?
塗料と一言で言っても多種多様。ペンキ、ラッカー、スプレー、絵の具……。今やホームセンターだけでなく、100円ショップでもたくさんの塗料が販売されています。
それぞれ違った特徴があるので用途によって使い分けなければなりません。しかし一見どれも同じように色が付くのに、何が違うと言うのでしょうか。分かりにくいですよね。
水性ペンキと油性ペンキの違い
塗料の中でもDIYで最も多く使われるペンキは、エクステリアや家具、壁などを塗るのに向いています。水性と油性の2種類ありますが、どのように違うのでしょうか。
水性ペンキ
油性ペンキよりリーズナブルに購入できるため、DIYでは水性ペンキを使うことが多いと思います。実際にホームセンターでも、油性より水性の方が多く売られていますよね。
匂いもきつくないため、誰でも取り扱いやすいペンキです。耐久性では油性よりは劣ると言われていますが、現在では技術の進歩により、水性でも高い耐久性があるのですぐにはがれてしまうと言うこともありません。
また、塗りにくい場合は薄めて使うことがあるのですが、水性ペンキの場合は水で薄めて使います。木製など塗料が染み込んでしまう場合は落とせませんが、手についてしまった場合や使った刷毛などを洗う場合は、水で落とすことができますよ。
水性なので雨にさらされたら落ちてしまうのではないか、と心配になるかもしれませんが、一度乾かしてしまえば落ちることもありません。現に、外壁用や屋根用が水性だったりもします。
油性ペンキ
以前はペンキと言えば油性と言うのが一般的でしたが、現在では水性ペンキの方が主流になってきています。
まず何と言っても匂いがきついので、室内で使うには向いていません。室内で使うならば、しっかりと換気をして使わなければなりません。そして値段も、水性ペンキよりやや高いです。
しかし木製だけでなく、金属面などへの塗装もしやすく、美しく仕上がると言う特徴もあります。水性ペンキの耐久性が悪いわけではありませんが、やはり昔から油性の方が耐久性が良いと言われていただけあって、耐久性に優れているのが油性ペンキです。
また、薄めて使う場合は水性ペンキと違い、専門の「ペイントうすめ液」を使って薄めます。油性なので水では落とせないため、ペイントうすめ液で道具も洗います。
水性ペンキがお勧め
水性ペンキ、油性ペンキ、それぞれメリット・デメリットがあるのでどちらが良いとは一概には言えません。用途や場所などに合わせて使うと良いでしょう。しかし水性でも高い耐久性があるので、私は匂いも少なく価格も安い水性を圧倒的に多く使っています。
ラッカースプレー・アクリルスプレーとは
ローラーや刷毛などで塗るペンキに対し、木部にスプレーで吹き付けることで塗装するラッカーやアクリルスプレー。ムラなくきれいに塗れる便利なスプレー塗料は、他とはどう違うのでしょうか。
ラッカースプレー
ラッカースプレーは家具や自転車を塗装するのに適しており、使いやすい塗料です。乾燥が速く、光沢が出て美しい仕上がりとなります。
しかし油性に分類されるためシンナーの匂いがきつく、しっかり換気して使わなければいけません。また物にもよりますが、ペンキなどに比べれば耐久性は劣ります。
アクリルスプレー
アクリルスプレーは100円ショップでも購入することができるほど、安価で販売されていることが多いスプレーです。水性のものと油性のものがありますが、乾けば両方とも耐水性があります。
原料が違いますが、用途や仕上がりについては大差ないようです。と言うのもごちゃ混ぜになっている部分もあり、「アクリルラッカースプレー」と言うものも販売されているほどですから。両者とも木部・鉄部など屋内外で使うことができます。
アクリル絵の具とは
小物や雑貨のDIYやハンドメイドでよく使うことのあるアクリル絵の具。そもそもアクリル絵の具とは何なのでしょうか。
アクリル絵の具は油絵の具と水彩絵の具の良いところを兼ね備えたような絵の具です。100円ショップでもカラーバリエーション豊富に取り揃えられています。
発色の良さや耐久性の良さなどの使いやすさから、絵を描いているアーティストの人たちにも人気があります。メーカーにもよりますが、変色などもしにくいと言われていますよ。
絵の具と言えば絵を描くために作られているので、紙にしか塗れないと思われるかもしれませんが、アクリル絵の具は違います。木部や金属にも塗ることができるのです。
家具や大きなエクステリアを塗るには無理がありますが、ちょっとした木製雑貨を作った時や100円雑貨の色を変えたい時の塗装に使えます。
ミルクペイントとは
ターナー色彩株式会社から販売されているミルクペイント。初心者でも使いやすく、DIYに人気のある塗料の一つ。
天然素材を使い、安心・安全にこだわった環境にも身体にも優しい水性塗料。伸びが良くマットな仕上がりになります。紙や木部などに使うことができます。
プライマーとは
プライマーとは、塗料を塗る前に塗る下地用の塗料のこと。木材など塗料が乗りやすいものには必要ありませんが、プラスチックやガラスなど、塗料をはじいてしまうような素材に塗ります。
プライマーを塗ると上塗りする塗料と素材の密着を良くし、きれいに付着させることができますよ。耐久性を上げる役割もします。
よく使われている人気があるプライマーと言えば、染めQから発売されているミッチャクロンですね。
ニスとは
プライマーとは逆に、仕上げの塗料としての役割を持つのがニス。防湿・防腐・防カビなどの効果があり、保護することを目的としています。
それだけではなく木材に光沢を持たせ、美しい見た目に仕上げることもできます。色付きの着色できるニスも販売されていますよ。100円ショップでも購入可。
ステインとは
ステインは、木部用の着色剤のことを言います。塗膜を作って木材を保護するニスとは異なり、塗膜を作らず内部に染み込ませて着色するのがステインです。そのため木目や色味をはっきりと残しつつ着色できるので、高級感のある仕上がりになります。
ワックスとは
ステインと同様、木目を生かした塗装ができるのがワックス。布などでワックスを木材に染み込ませると表面に薄い膜ができ、汚れなどから守ることができます。
ニスやステインなどの濃い色は出ず、無塗装のような風合いに仕上がります。塗るだけで簡単にアンティークに仕上がるワックスも多種販売されていますよ。
まとめ
いかがでしたか?他にもたくさんのメーカーからたくさんの塗料が販売されていますが、DIYではこの辺りをよく使うのではないでしょうか。
私はエクステリアDIYでは水性ペンキを、雑貨や小物DIYではアクリル絵の具やミルクペイントを多く活用しています。
知れば知るほど奥が深い塗料は、本当に種類が多くていつも迷ってしまいます。ホームセンターに行くと知らないことの連続で、1時間ぐらいペンキコーナーをウロウロ…。
それぞれの特性を知り、要所要所で使い分けることが重要ですね。新しいものが出ていると、つい使ってみたくなります。色々と使っていると、自分に合っている塗料も見つかることでしょう。