バラや藤などつる性の植物を這わすことができるパーゴラはおしゃれな庭の定番アイテム。設置すると庭のアクセントにもなり立体的に庭を演出することができますよ。作り方は意外とシンプルで簡単。アンティーク風なパーゴラをDIYしたので作り方をご紹介します。
パーゴラ設計図
庭の掃き出し窓に沿ってパーゴラを作ります。小さい花壇の中に作るので奥行きは50cmの細長いもの。高さは窓の上枠に沿って2m30cmにしました。
横幅は窓から雨戸までの2m60cmと長いですが、ウッドデッキや屋根を付けなければ作りは簡単です。
1. 木材をカット
設計図に合わせ、柱4本、桁(長辺)2本、桁(短辺)2本、垂木10本をカットします。
他に、飾りや植物を巻き付けるための木材が必要な場合は合わせてカット。
いつもは1つずつ測ってジグソーで地道にカットしていくのだけれど、今回初めてホームセンターでカットをお願いしてみました。結果――ものすごくラク!
今までも切ってもらえば良かった!この作業がないだけで作業がサクサク進みます!
カットは店によるけれど1カット30円程度と安いので、ホームセンターでカットしてもらうのもありですね!
桁や垂木は先端や端っこを少し斜めにカットしておくと、見た目がおしゃれに仕上がります。
切った部分はバリが出て危ないので、一度全てやすりがけしておくと良いでしょう。見た目も綺麗です。
2. 下穴をあける
固い木材や分厚い木材、合板などを使う場合は必要ないかもしれませんが、普通のソフトウッドの場合、下穴をあけずにネジ打ちすると割れてしまう場合が多いので、ドリルでネジが通るほどの下穴をネジ打ちする場所全てにあけておきます。
特に木材の端っこにネジを打つ場合は高確率で割れるので、下穴は必ず必要になってきますよ。
3. 防腐材塗装 → 下地塗装
今回のパーゴラは真っさらな綺麗なものではなく、古びたアンティークな感じにしようと思うので、色を少し剥げた感じに塗装していきます。
透明の防腐剤を2度塗りし、乾いたら下地となる茶色を塗装。ダイソーのナチュラルペイントのモカチャを使用しました。
隠れてしまうのでざっと塗る感じでOKです。
4. 上塗り
ミルク原料を使用した天然由来の塗料で、DIY初心者でも塗りやすいと人気のミルクペイント。
屋外用(ガーデン用)のクラウディーブルーを使い、茶色の上から塗装していきます。
わざと下地の茶色が残るよう、クラウディーブルーをかすれさせるように塗りました。
5. エイジング加工
更に古びた感じを出すためにエイジング加工を施します。
経年変化で白っぽくくすんだ木材を表現するために、ところどころに水をたっぷり含ませた水性塗料の白色を乗せ、ティッシュで拭き取ります。
そうすることで、汚れやホコリで白くくすんだようなシャビーな雰囲気を出すことできますよ。
物が大きいので手の込んだ塗装にしようと思うと時間も手間もかかりますが、大変な分だけ他とは違う自分だけの理想の庭に近づけるはず!
6. 穴を掘る → 砕石を敷く
パーゴラの柱を土の上に立てるためには、束石(つかいし)と言うコンクリートでできた建材を使います。
その束石は土に埋めて固定するので、まずはそのための穴を掘りましょう。穴の深さは束石がすっぽり納まる程度。
穴が掘れたらその中に砕石を5cmほど敷きます。
これは、時間が経つと雨などによって土が沈下していくため、そのまま束石を置いてしまうと傾いたり沈み込んでしまうことがあるのでそれを避けるためです。
7. 水平に束石を置く
砕石の上に少し砂を被せ、平らにしたら束石を乗せます。この部分はパーゴラの基礎となるため、ここがずれているとその後の作業も全てずれてきてしまいます。
なので置く場所をしっかりと柱が来る位置に合わせなければならないのと、傾かないようきっちりと水平を取らなければなりません。
水平器を使って縦横真っ直ぐになるよう水平を取ります。
8. 束石を埋める
本当は砕石の上や束石の回りをコンクリートで固めるともっとしっかりとしたものができますけど、パーゴラ自体それほど重いものでもないので、今回はコンクリートはなしで砕石のみを使用しました。束石は掘った土を戻して固定します。
小屋やウッドデッキなど重たくずっしりしたものを乗せる場合は、コンクリートなどでしっかりと固めた方が良いかと思います。
9. 束石どうしの平行を取る
1つずつの束石が真っ直ぐ入っていても、4つあるそれぞれの束石の高さが違っていると出来上がった時に結局斜めになってしまいますね。
今度は束石どうしの高さを合わせて平行を取らなければなりません。
いろんな平行の取り方があると思いますが、私は束石から束石に板を架け、その上に水平器を乗せて水平を取りました。
水平になっていなければ穴の深さや砕石の量を変えて、4つ全ての束石が平行になるよう調整します。
地面はデコボコで同じだけ掘っても全然高さが変わってくるので、大変だけど少しずつ平行になるよう調整していくしかありませんね。
基礎を作る作業は文章や写真で見ると一見簡単そうですけど、やってみるとなかなか水平が出なかったりで何度もやり直しました。
木材を組み立てていくよりも断然手間と時間がかかります。
ですがこの部分をしっかり作らないと出来栄えや耐久度が変わってくるので、何よりも大事な作業です。パーゴラを作る上で1番難しいのは基礎かもしれません。
10. 柱と桁を接合
束石の上に乗せてから組み立てても良いのですが、壁に沿って作ったため上で作業するとネジが打てないので、あらかじめ柱と桁(長辺)を接合しておきました。
柱から左右に10cmほど桁が出るようにネジで固定。
11. 柱を取り付ける
それぞれの束石に4本の柱を取り付けます。
最初に完全に止めてしまうのではなく仮止めで軽く4本の柱を設置してみて、水平がしっかりと取れているかなどの確認を再度した上で完全に固定します。
12. 4本の束柱を取り付ける
4本全ての柱を設置しました。束石で水平をしっかりと出しておいたので、斜めになったりすることなく真っ直ぐに仕上がりましたよ。
13. 短い方の桁を取り付ける
ここからは脚立に乗っての作業。(高い場所での作業は安全第一でお気をつけ下さい!)
手前と奥の長い桁の間に、側面の短い桁を取り付けます。束石の位置がしっかりと取れていれば、手前から奥の間に隙間なくきっちりと入るはずですね。
14. 垂木を上から打ち込む
桁に切り込みを入れて垂木を1本1本はめ込む形にすると見栄え良くかっこいいのですが、今回はそこまでは気にせず上から打ち込む形にしました。
垂木から垂木の間は20cmあけて等間隔にしてあります。桁からは前に10cm、後ろに3cm飛び出す長さにしてありますよ。
15. アイアン飾りを準備
以前知人にアイアンの飾りを頂いていたため、これをパーゴラの飾りとして取り付けることに。
このパーゴラはネジが打てるようになっていなかったので、上下の枠のようになっている場所に細い木材を通し、その木材を太い木材に固定してパーゴラに取り付けやすくしました。
16. アイアン飾りを取り付ける
それをまるごと側面にL字金具を使って取り付けます。左右に1枚ずつ取り付けました。
少しだけでもアイアンや何か飾りを取り付けると、ワンランク上の出来栄えになり、ぐんとおしゃれになりますよ!
17. 短い板を通す
アイアンの下の方が何もなかったので、内側から木材を左右に2本ずつ取り付けました。
いずれバラを誘引するので、こういったものがある方が這わせやすくなります。DIYは使い方に合わせて自由に決められるのが楽しいですね!
18. ネジ頭の色を塗る
最後にネジやL字金具などが目立たないよう、ベースの色に合わせて塗装しておきました。
19. 完成!
塗装や乾かす時間も合わせて、約3日で完成しました。小さめのパーゴラで安い木材を使っていることもあり、費用は1万円以下で作ることができましたよ!
少し難しいのは基礎だけで、組み立てていくのは意外と簡単にできます。パーゴラだけであれば木材もそれほどたくさん必要ではありませんしね。
パーゴラと言うと茶色や白が多いので作り始める前に何色にするか随分迷っていたのだけど、出来上がりを見るとアンティーク風な色にして良かったと思います。
古びたアイアン飾りとの相性も良いし、ナチュラルガーデンにもピッタリの色でした。バラともよく合いそうです。
DIYで手に入れる理想の庭!
今回のパーゴラとは別に、玄関にもウッドデッキ付きパーゴラを作りました。
我が家はフェンスもレンガの小道もベンチも全て手作り。手作りだからこそ、自分の思い通りのエクステリアを作ることができ、夢の庭へ近づけるのだと思います。
思い描く理想の庭にはまだまだ遠い道のりになりそうですが、これからもDIYで居心地の良いパラダイスを作っていきたい!えいえいおー!
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