ワイヤーを好きなように曲げて形を作り出していくワイヤークラフト。ワイヤーのみで様々な飾りや日用品を作ることができる魔法のような技術です。今回はワイヤーで妻飾りを作ってみました。ワイヤークラフトのやり方をご紹介します。
ワイヤーとペンチがあればできる!
ワイヤークラフトに必要なものは、ワイヤーとペンチのみ。
ワイヤーは細いものだと細かい部分まで作ることができますが、触るとすぐに変形しやすいため私は3mmの太めのものを使用しました。ペンチはラジオペンチのような先が尖ったものが使いやすいそうですが、家に小さいペンチがあったのでそちらを使用しています。
ちなみに形が似ているニッパーは切断する工具なので掴むことができないため使えません。ご注意を。
妻飾りを作る
今回私が作ったものは妻飾り。妻飾りとは、屋根の下にある三角形の部分の壁に飾る飾りのことです。最近では西洋風の可愛らしい家で装飾としてよく付けられているのを目にしますし、実は寺院や神社でも木製の飾りが付けられていたりします。
妻と聞いて思い浮かぶのは奥さんの他に切妻屋根などがありますが、妻とは端のことを意味するそうです。つまり建物の端にある直角な壁面のことを言うため、そこに付ける飾りと言うことで妻飾りと言うんですね。
1. デザインを考える
妻飾りにしても何を作るにしても、まずはデザインを考えなければいけません。私は行き当たりばったりと言うのも好きだけど、ちゃんと紙に描いておくと作りやすいですよ。お見苦しいメモで失礼しますが、色々描いた中からデザインを1つに絞りました。
2. ワイヤーをカット
だいたい大きさが分かっていればワイヤーを必要なサイズにカットします。少し大きめに切っておくと良いでしょう。
今回作る絵柄は全く同じものを反転させてくっつけたものなので、同じ長さのものを全て2本ずつカットしました。
3. 曲げて形を作る
手やペンチを使って絵柄通りに曲線にして形を作っていきます。大きなカーブは手でもきれいに曲げられますし、細かく小さな部分はペンチがないとうまく曲げることができません。特に太いワイヤーだと細かい部分は固くて作れないと思います。
まずは1つのパーツをデザインしたものに沿って作りました。
私が作ったものは全体的にカーブを描いて先が尖っていないものなのでそのまま作業しましたけど、先端がそのまま剥き出しになっている場合などは、先にくるっと先端部分だけ丸めておいた方が安全に作れると思いますよ。怪我には注意して楽しんでくださいね。
4. 同じ形のパーツを作る
全く同じパーツを2つずつ作らなければならないので、サイズやカーブの大きさなどを揃えるため、1つ目をモデルにして重ねて同じ形を作りました。
本当はデザインしたものが実物大だと紙の絵柄の上に重ねて同じ大きさにできるんですけどね……。小さめに描いてしまったもので。
反転して左右対象になるよう、同じパーツを全く同じサイズで2つ作りました。
5. 全てのパーツを作る
先程の作業と同じように、ペンチを駆使して全てのパーツを2つずつ作っていきます。今回の場合だと4種類8パーツ。
6. 細いワイヤーで繋げる
パーツが完成したところで、隣り合う2つのパーツの接触部分を繋げていきます。
繋げ方は色々あると思いますが、2本のワイヤーをもう1本別のワイヤーを使ってくるくると巻くやり方で繋げました。私が使った3mmのワイヤーは太くて巻くのは大変なので、ここはもっと細いワイヤーを使用しています。ゆるゆるになってしまうと外れてしまうので、ぎゅっと絞るように巻いて完全に固定します。
7. 全てのパーツを繋げて形にする
このように全てのパーツを細いワイヤーでくるくると巻いて固定して、最初にデザインした1つの形になるよう繋げ合わせていきます。パーツを作るのは思いの外簡単だけど、繋いでいく作業が意外と苦労しました…。
8. 下地剤を吹く
ワイヤークラフトの方法は上記の工程で完成ですが、本物の妻飾りに近づけたいのでアイアン風の塗装にします。
ですがそのまま塗料を塗ると、つるっとした素材の場合はじいたり剥がれやすかったりする可能性があるので、まずは下地剤(プライマー)を吹いて塗料との密着を高めます。使ったのはミッチャクロン。
9. アイアン風塗装
黒色の塗料に石灰を混ぜて鉄の質感を表現し、その上から赤や茶色の塗料で錆風の塗装をします。緑色だったワイヤーが錆びた鉄っぽくなりましたよ。アイアン風塗装のやり方は何度かご紹介しているので、ぜひそちらもご覧ください。
10. 妻飾り完成!
塗料が乾くのを待って完成です!妻飾りと言いつつ実際に屋根に上って付けることはできないけれど、玄関の飾りとして飾ってあります。フェンス用の飾りなんかにも使えそうですね。もちろん室内でもOK!
アイアンパネルも作りました
妻飾りの他に、ワイヤークラフトで庭に飾るアイアンパネルも手作りしましたよ。こちらは枠も付けてアンティーク風な仕上げに。
ワイヤークラフトを使えば、キャンドルホルダーやタオルハンガー、アクセサリースタンドなどの雑貨や日用品も作ることができます。夢が広がりますね!もっと練習して色々なものに挑戦してみたいと思います!
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