これほど豪華で気品溢れる花を見たことがありますでしょうか。実はこれ、パンジーなのです。普通のパンジーとは大きく見た目が異なり、バラのような華やかさがありますね。本稿では「ローブ・ドゥ・アントワネット」についてまとめました。
サトウ園芸さんオリジナルパンジー
ローブ・ドゥ・アントワネットは、群馬県の花苗生産会社「サトウ園芸」さんのオリジナルパンジーです。
こちらでは、秋はパンジー、ビオラ、春はペチュニア、ニチニチソウ、カリブラコア、マーガレットなど、年間を通して約50品目の花苗を生産しているそうですよ。
ヌーヴェルヴァーグやエッグタルトなど数多くの人気品種を生産していますが、今回はその中の一つ、ローブ・ドゥ・アントワネットのご紹介です。
2018年秋から本格的に販売されており、SNSなどでその美しさが拡散され、特に女性を中心に人気急上昇のパンジーです。
希少種で貴重!
「こんなに美しいパンジーなら今すぐにでも欲しいわ!」と思って頂いた方もいるかもしれませんね。しかし!このローブ・ドゥ・アントワネットは、そんなに簡単に手に入らないのです……!
生産量が少ないのか人気が高過ぎるのか、はたまたその両方なのか、超希少品種で激レアだとか言われています。ホームセンターではまず見かけませんし、園芸店でも取り扱っていないところが多いかもしれません。
たとえ入荷してもファンが多い品種なので、すぐに売り切れてしまうことも。
とは言え、全く手に入らないわけではなく、取り扱っている園芸店ももちろんありますので、見かけたら絶対に即購入した方が良いと思います。後日やっぱり欲しいと言っても、もうなかなか入らなかったりしますので。
名前の意味は?
さて、ローブ・ドゥ・アントワネット、この名前に一体どんな意味があるのでしょう。
皆様の予想通り、アントワネットはフランス王妃「マリーアントワネット」のこと。フリルいっぱいの花弁が豪華なドレスのようで、この名前が付けられたんですって。
一つ一つの花が、まるで舞踏会で着飾るプリンセスを連想させます。
フリフリの見た目
前述のように、プリンセスのドレスのように豪華で上品な見た目をしているローブ・ドゥ・アントワネット。花弁のフリンジが強く、エレガントで目を引きます。
パンジーなので花のサイズも大きく、真ん丸としたボールのようにボリュームたっぷりに咲きますよ。とてもパンジーとは思えない存在感。
カラーバリエーションも豊富
白や紫、ピンクなど、たくさんの色がありますが、どれも女性的な優しいパステルカラーが特徴です。淡い色合いとフリンジが、よりプリンセス感を演出していますね。
色味もアンティークっぽいものが多く、1株で優雅で上品な庭になることでしょう。
品質も良く育てやすい
見た目にインパクトがあり、華やかで美しいと言うのは分かって頂けたと思いますが、このパンジー、それだけじゃないんです。
1輪だけでもこれほど豪華なのに、花付きの良さが抜群なんですよ!
私は何年か育てていますが、毎年株を覆うほどモコモコに花をたくさん付けてくれます。その姿の美しいことと言ったらバラにも負けず劣らずと言ったところでしょうか。
他のパンジーと同様もちろん寒さにも強く、寒くなるにつれ、フリンジが強くなる性質も持っています。
育て方
見た目は少し違っても、基本的には他のパンジーやビオラと育て方は同じです。
日光を好むので日当たりと風通しの良い場所で育てます。水やりは土の表面が乾いたらたっぷりと。定期的な肥料と枯れた花の花がら摘みも忘れないようにします。
パンジーは強いので、霜にあたっても枯れることはありませんが、私は雨や雪の日は軒下に入れて管理するようにしていますよ。その方が、葉や花を傷めず育てることができると思います。
ドラキュラもお勧め!
サトウ園芸さんのパンジーの中に、ローブ・ドゥ・アントワネットと同じ形をした「ドラキュラ」と言う品種があります。こちらは、ローブ・ドゥ・アントワネットの色違い。
先に作られたのがドラキュラで、これが話題となり、その後その中から淡い色を選抜してローブ・ドゥ・アントワネットが作られたんですって。
色はローブ・ドゥ・アントワネットよりはっきり濃い色で、どちらかと言えば男性的なイメージを受ける品種です。その中でも赤いドラキュラは特に貴重で、「赤ドラ」と呼ばれファンも多いんだとか。
浮き花や切り花をインテリアに
これほど美しいパンジーなので、そのまま枯れてしまうのはもったいない。そう思い、少し花が痛んでくると、水に浮かべるフローティングフラワーにしたり、瓶に入れて切り花のように飾ったりしていますよ。
インテリアに飾ってもとても可愛いんです!
バラのように美しいパンジー
手に入れるのが困難で、もはや幻のパンジーとも言われるほど貴重なローブ・ドゥ・アントワネットとドラキュラ。……ふう。今年もなんとか少しだけどゲットできて良かった。
これほど美しいんですもの。バラのように人々が魅了されるのに納得ですね。春に向けてフリフリでこんもり咲いてくれるのが今から待ち遠しいです。