朝晩が冷え込み、寒い冬がすぐそこまで来ているのを実感する今日この頃。冬の到来の前に、植物たちの冬支度も済ませなければなりません。寒さに弱い花を守るために、塩ビパイプを使って温室を手作りしました。
塩ビパイプを使用
使ったのは塩ビパイプ。男前インテリアが流行しているため、配管むき出しの部屋や塩ビパイプを使った家具などが人気があるようですね。
そのため、排水用ではなくDIY用で塩ビパイプを買い求める方が増えているんだとか。塩ビパイプは値段も安く自分で加工もできるので、DIYにはおすすめの素材の一つです。
温室は購入すると大きさにもよりますが4~5千円して意外と高いので、安く仕上げるために手作りすることに。1番細い13サイズの塩ビパイプを購入。4mのものを3本買っても900円ぐらいで済みました。
塩ビパイプ継手パーツ
塩ビパイプを繋げるためにはパーツが必要となってきます。
繋ぐ方向や用途によって様々なパーツがあり、今回は三又に分かれたTSチーズ、入り口と出口で大きさが変わる異径ソケット、斜めに繋ぐことができるTS45°エルボを購入しました。
継手パーツは安いものが多く、私が購入したのはどれも数十円とお手頃でした。お金をかけずにDIYできるのが塩ビパイプのメリットですね。
1. 設計図を描く
作り始める前にまず、大きいものなので設計図を描き出してみます。
被せるビニールはチャックがついたしっかりしたものが良かったので既存のものを使います。ですので作るのは中の土台のみ。
ビニールのサイズに合わせ、幅70cm×奥行き50cm×高さ123cmのものを作ります。
繋手を入れると1ヶ所につき2cmほど長くなってしまうので、それも計算して少し短めに大きさを考えると良いですよ。
2. パイプをカットする
パイプカッターがあればパイプを切るのはとてもラクだと思います。しかし私は持っておらず、今後もあまり使う予定がなかったので買うのはやめ、原始的にノコギリで挑みました。
と言っても普通のノコギリではなく、ダイソーの塩ビパイプ用のノコギリです。
細いものを使っているので切るのもそれほど大変なものではなく、1カット1分もあれば切れました。
3. 足を組み立てる
3段のものを作りたいので、途中に棚板を置くための棒を入れられるように繋手を入れながら、切った5本のパイプを繋げて1本の足になるよう組み立てます。
4. 足を4本作る
1本目と全く同じ長さで残りの4本を作ります。これが温室の4つ角を支える土台となります。
最初に繋手とパイプをしっかりとはめ込んでしまうと、失敗した時や長さを変えたい時に外せなくなってしまうので、仮止めだと思って緩めにはめ込んでおくと良いですよ。
5. 土台を作る
奥行き分の50cmのパイプをはめ込んで柱のようにします。これも繋手を入れると長くなるので、実際には46cmに切ってあります。これを2対作ります。
6. 組み立てる
先ほど作った柱状のものは横の側面に来ます。そして棚板を置くための棒をチーズにはめ込めば、屋根以外の枠組みが完成です。
塩ビパイプの中ではかなり細いものだけれど、4本足を作って立たせれば倒れることなく、意外としっかりとしていますよ。
ジョイント部分
奥行きの棒と横幅の棒を、5cmのパイプをかまして段にしてあります。通常の棚なら1つの繋手から直角に両方の棒が出ています。今回そうしなかったのは、したかったけどできなかったからなのです。
塩ビパイプの本来の使い道は下水や排水用のパイプ。ホームセンターの方にお聞きしたところ、用途として、直角に三方向に曲げる必要があまりないそうなのです。(直角2方向はエルボと言うものがあります。)
物としては存在していますがホームセンターには置いていない場合が多く、値段も1つで300円ほどするとのこと。
直角を作れないのが一番悩んだところで、足りない頭をフルに動かして、チーズを使って代用するこの形を考えました。
見栄えはちょっと悪くなるが仕方あるまい。あまり複雑にすると、エッシャーのだまし絵的な感じになってしまいそうなので。
地面に着く部分も本当は長方形の箱型にしたかったのですが同じく直角が作れないので、異径ソケットをはめて足にしました。
棒があった方がしっかりとはすると思いますが、これでも不安定ではないので大丈夫そうです。
ちなみに異径ソケットとは13のパイプから16に繋ぎ変えたりする時に使うもの。片方が大きくなっているので、足の部品として使うことができます。
7. 屋根を作る
残った屋根の部分を作ります。こちらも本当は尖った三角の屋根を作りたかったのだけど、尖った部分で繋げる繋手がありません。
45度に繋げるための繋手はあるので、それを駆使しててっぺんが平らになった屋根を作りました。
8. 屋根を組み立てる
最後に作った土台に屋根をくっつけます。これで枠組みは完成。一番難関だったのは直角が作れなくて迷った設計の時で、それ以外は案外スムーズにできました。
ノコギリでのカットも含め、1日あれば作ることができますよ。とても簡単!
9. パイプを固定する
まだ仮止めの状態でこのままでは抜けてくるので、金槌などで叩いてしっかりと固定します。塩ビ管用の接着剤があるので、それを使えば確実に固定することができますよ。
固定するのを忘れて移動させようとしたら、全てのパイプが抜け落ち1度崩壊しました。お気をつけ下さい……。
10. メッシュパネルを乗せる
側面に使った棒の上に、100円ショップで買ったメッシュパネルを乗せて結束バンドで固定して棚板を作りました。半分は大きな花を置くために台にしたくなかったので半分だけ。
売っているものだとこうは行かないけれど、手作りすれば自分の希望に合ったものが作れるので便利。思った通りのものを作ることができるのがDIY。
11. ビニールをかける
ビニールも手作りしたかったのだけど一緒に温室を使う母が、既存のファスナーが付いたしっかりしたものじゃないとダメと言うので仕方なく購入。
これも作ればもっと安く済んだのにな。ちぇっ。
完成!
塩ビパイプのままでは庭に合わないので塗装しようかとも思ったのですが、ビニールを被せたら見えなくなるのでとりあえず色はこのままで。
春になってビニールを外す時が来たらまた考えようと思います。
レッツ塩ビパイプDIY!
コストも抑えられるし意外と時間もかからなかったので、今度はベランダで育てている野菜用の虫除けハウスを作ろうかと思っています。
ハーブ用の棚も作りたいなあ。なんだか家が塩ビパイプだらけになりそうな予感…。そうなるとパイプカッターが欲しくなってくるところです。
塩ビパイプでDIYする場合は、繋手が思った形がなく後から悩むことになるかもしれないので、どんな形があるのか、一度ネットやホームセンターで見ておいた方が良いと思います。
しかしもし希望のものがなかったとしてもアイデア次第で、どんな形でも作ることがきっと出来ますよ。
追記1
メッシュパネルの棚に植木鉢をいくつか乗せるとかなりひずんでしまっていたので、念のために塩ビパイプをチーズを使ってメッシュパネルの下に2本通して補強しました。
これでいくつか置いてもひずむことなく、安心して植木鉢を置けるようになりました。
追記2
塩ビパイプが外れてしまうことが多かったので、パイプ用の接着剤を使って固定しました。これで動かしたりしても外れることがありません。
マニュキアのようにハケで塗るタイプで、簡単に接着できましたよ。
関連商品
- 塩ビパイプ4m3本
- チーズ16個
- 異径ソケット4個
- 45°エルボ8個
- PVCパイプ用のこぎり
- 金網2枚
- ビニール